世にも奇妙な物語 ブログの特別編

「世にも奇妙な物語 ファンサイトの特別編」管理人のブログです。

'07春の特別編 感想

今年最初の特別編。ここをご覧の皆さんは如何だったでしょうか。

いつも通り、私の感想を簡単に。今回はなるべく厳しめにつけました。

◆「才能玉」★★★

序盤に相応しい軽いタッチの作品。どんな才能が出てくるのか、犯罪の才能をどうするのか、テンポの良さも相まって引き込まれました。

オチは「なるほどね」という印象でしたが、奇妙な世界へすんなりと入っていくには丁度いいお話だったと思います。

◆「ヴァーチャルメモリー」★★

予告の段階では「思い出を売る男」に近い感じがしました。

実際は、「望みの夢」「思い出を売る男」の複合型と言うべきか、新しい作品に創り上げたと言う感じです。

 

しかし、オチがわかりやすすぎるのが難点ですね。あまりにもハサミに注目していて「あぁ、これで誰かを刺すな」というのも見え見えですし。

 

あと、さすがにハサミであの箇所を刺しただけでそんな簡単に死なないと思うのですが……。星監督の演出している雰囲気が好きだった分、脚本の粗が残念でした(^^;)

◆「雰差値教育」★★★★

雰差値教育という奇妙なアイディアを用いて、シリアスな雰囲気と、どこにでも評価人がいるシュールさが入り混じった不思議なお話でしたね。

 

奇妙に始まり、コメディに、そしてだんだん主人公が悪循環に陥る展開を踏まえ、残酷なまでのループ。オチは読めていた方もいるかもしれませんが、テンポの良い話でした。ラストの諦めたような笑いもどこか寂しげで良いです。

◆「午前2時のチャイム」★★★

「放送禁止シリーズ」を手掛けた長江俊和さんの作品でしたが、個人的にはやや物足りなかったです。「主人公の精神治療の為に騙していた」と言うのは、にた構成の「女優」のアイデアと丸かぶりだったのが大きな理由のひとつ。

 

ですが、『毒には毒を』や「名前をローマ字にして逆から読む」と言うアイデアには感心しました。「女優」を知らない方は楽しめたでしょうが、私としてはどうしても既視感が拭えず。

◆「回想電車」★★★★

赤川次郎さんの原作の、いかにも感動!と言うわけでは無い切ない物語でした。こういう寂しげなサラリーマンを主役にした物語は来ますね。

 

ただ、しいて言えば少々オチが分かりづらいかなと。

◆ 総評 ★★★

今回は、前回と違ってどれもあっさりした味付けの作品が多かったように思います。言い換えればインパクトが薄いと言う事になるのかもしれませんが、それでも待ちに待った新作。今回も満足でした。

 

が、過去の有名作品と印象がダブる瞬間も度々あったのが残念な点。ということで、全体的な評価は★★★。

 

 

「オチが読める」「質が落ちている」と言う批判。一方で「過去を美化しすぎている」「単に大人になった為」と言う反論……色々言われている「世にも」ですが、それでも楽しみにしている大勢のファンにとっては年に2回の特別な放送。

 

スタッフの方々には「世にも奇妙な物語」ブランドに頼ることなく、視聴者を裏切るような挑戦的な作品をどんどん作っていってもらいたいですね。

 

次回の秋の特別編も楽しみにしたいと思います!