世にも奇妙な物語 ブログの特別編

「世にも奇妙な物語 ファンサイトの特別編」管理人のブログです。

'08春の特別編 感想

'08春の特別編。ご覧になったファンの皆様はいかがだったでしょうか。

以下、例年通り私の感想です。

◆「さっきよりもいい人」★★★

「リフレイン」のようで「目覚まし時計」のようでありながらも、全くなかったアイデアの死角を絶妙に突いて来たと思います。

ラストとしては、世にもでありがちなその特殊な状況を利用して行き着くところまで行くと言う物でしたが、さすがにこのパターンはしらける場合も多いので注意が必要ですね。私はちょっと危なかったです(^^;)

 

最後のアレは、もうどう考えてもあぁするしかなかったでしょう。同じラストパターンの「絶対イヤ」ぐらいに突き抜けていれば、良かったんですけどもあぁ言う状況になればやっぱり解っちゃいますね。

 

でも、面白い作品でした。一発目としては良かったと思います。それになんといっても伊藤英明さんのキャラクターが良く出ていたので★1つプラスです。

◆「これ……見て……」★★

ビデオを持った少年が予言のビデオを見せると言うのが上手く活かしきれなかったように思います。それ以前に、ビデオカメラを見せる少年と言う状況が思ったよりあまり怖くなかったですね。

 

なるべくオチを考えないようにしている私ですがストーカーの本の部分で、嫌でも気付いてしまいました。古くは奇妙な出来事の「誰かがみている」や「ルナティック・ラヴ」「鍵」などで同じような題材は使われていますが、当時はストーカーがまだ認知されていなかった頃であり今ではただのストーカー物になってしまいます。

 

ストーカー発覚以降は、少し過剰演出のストーカー被害の再現ドラマみたいな印象を受けました。03年の「追いかけたい」の様にコメディにでもしない限りこの番組では恐怖として扱うのは難しいと思います。どんなに怖がらせてもただのストーカーの狂気としか映りませんので。

 

少年も、「リプレイ」みたいに主人公の過ちを確認させるために出てきたと言う感じも無く、単にミスリーディングに使っただけみたいにも思えます。少年の必要性が感じられないのは痛手でした。ストーリーテラーの説明にもちょっと腑に落ちない点があります。

 

色々と批判的な事を書きましたが、演出は中々怖くラストの台詞もゾッとします。冒頭のシーンも微笑ましくもあり、導入部としては無難な滑り出しだと思います。

 

が、「世にも奇妙な物語」として見るとこの評価になりました。

◆「日の出通り商店街 いきいきデー」★★★

 

船越英一郎がワイヤーアクションというだけで面白いだろうと期待していたのですが、

思ったよりこじんまりとしていたような印象を受けました。もう少し突き抜けて欲しかったですね。演出はCGをたっぷり使っているのですがちょっと違和感を感じる私の苦手な使い方でした。

 

でも、劇中の小ネタは結構好きだったりします(笑) 小説版も面白いと聞いたので、是非、原作も読んでみたいと思います。

◆「透き通った一日」★★★★

正直、あまり期待していなかったのですがシンプルな導入部のおかげですんなりと入ることが出来ました。途中、犯人探しをするのかと思えば意外とすぐに見つかった辺りの展開は唐突だったかなと思います。しかし、教頭先生が良いキャラしています。全部持って行きますねホントに(笑)

 

シンプルなテーマを訴えるの屋上のシーンも良いですが、その後の急転直下のオチは盲点を突かれました。「部長OL」みたいなコメディだと、読めるオチですが、あんな感動の最中に物語をぶち壊すようなオチをつける作品と言うのはさすがに長年のファンとしては盲点でした。

 

たくさん見ている人ほどパターンが解っているので先入観がありますね。やられました。あれの為に今までの物語が前フリみたいに見えてしまうのは難点ですけれど(^^;) 気持ち良いやられ方でしたので★4つです。

◆「フラッシュバック」★★★

「バーチャルメモリー」をやって間も無くこのパターンを使うのはちょっと厳しかったのではないかと思います。「23歳の老人」「完全治療法」「ウィルス」などの名作に関わってきた渡辺浩弐さんが原案と言う事でしたが、無難な作りの作品だったと思います。

 

このアイデアだと落とし所が決まってしまうのは仕方がありませんが、私もさすがに冒頭の説明で解ってしまいました。ラストの雰囲気も中々好きなのですが、やっぱり多少の既視感が拭えませんでした。

 

堺雅人さんの演技は素晴らしかったです。ありがちなアイデアの話の違う魅力を引き出すのに一役買っていると思います。また是非、狂気迫るような役で参加して欲しいと思います。

◆ 総評

さて、今回の特別編、全体的な評価は★★★です。

 

ほとんどの作品が、小さくまとまっている印象でした。あえて正統派で勝負してるのは好感ですが、特番を意識せずにもっと冒険してもらいたかったと思います。

 

が、世にも奇妙な物語の新作を見れると言うのはやはり嬉しいです。今回の作品群も、評価は普通な物ばかりですが嫌いじゃありません。むしろファンとしての愛情として厳しくつけました。

 

良い作品が今後も生まれるようにフジテレビ、共同テレビともに頑張っていただきたいですね。次回の秋の特別編も楽しみにしたいと思います。

 

が、その前に私含め、世にもファンの方々は今月28日のSMAPの特別編(再放送)を楽しむ事にしましょう(^ ^)