世にも奇妙な物語 ブログの特別編

「世にも奇妙な物語 ファンサイトの特別編」管理人のブログです。

'22夏の特別編 感想

全国の世にもファンがTVやモニターの前に集まる年2回のお祭り、その前半戦となる『'22夏の特別編』が放送を終えました。

 

今回は、2015年秋から恒例となっていた事前プロモーション企画(「ががばば」「西野ン」等)を一切取り止め、公式Twitterを中心とした素朴なスタイルの番宣に。これはさらなる予算削減の結果なのか、それともマンネリ化や費用対効果を考えての英断だったのかは不明ですが、ただ穏やかに放送日を待つという過ごし方は久々で、逆に妙な新鮮味を帯びていたように思います。

 

その一方で『Kis-My-Ft2北山宏光や、元乃木坂46生田絵梨花といった若年層を意識したキャスティング』、『30年ぶりの一般公募の受賞作品が映像化』、『10年ぶりとなるお笑い芸人原作作品』など、PR企画休止の穴を埋めるような、世間的注目度の高い要素が充実した装いに。さらに今回からTVerでのリアルタイム配信もスタートし、視聴者にとってこの上ない万全の体制が整う形となりました。

 

そんな、またひとつ大きな節目を迎えることとなった(かもしれない)今回。一体どんな名作・珍作がお目見えするのか……いつも以上にじっくり鑑賞させていただきました。

では以下、毎度の如く感想をダラダラと。(評価は★5つが最高となっています)

◆ オトドケモノ ★★

原作は、昨年『少年ジャンプ+』とのコラボによって開催された『奇妙漫画賞』の準大賞作

私の方でも応募間もない頃から本作に注目しており、以前書いた記事の中でも『題材、展開、どんでん返し、風刺、どれを取っても世にもらしさを一番体現している!』と、大賞予想第1位に選んでいました。(結局大賞作無しになってしまいましたが…)

 

そんな、個人的にイチ推しの応募作でもあっただけでなく、完全な一般公募作の初映像化という番組史上初の偉業を打ち立てることとなった「オトドケモノ」。今回の特別編の中でも一番の期待作として注目しておりました。

 

 

……ところが、蓋を開けてみると、なんだか微妙な印象が残る結果に。

 

原作では『謎の空間に閉じ込められる』所がオチになっていたのですが、映像版ではそこからさらに二転三転の展開を追加。これは選考にあたって『さらにもう一展開、裏切りのあるラストがあれば…』という理由により大賞を逃してしまったことによる、必然的なアレンジなのでしょう。

 

その判断は大いに肯定できるのですが……個人的にはひねりを加え過ぎていて、逆にダラダラと続いているような印象を強く受けてしまいました。どんでん返しが起こる度に主人公が(CMが挟まるのも含め)いちいち仕切り直してるせいなんでしょうかね…どこかテンポも悪かったように思います。

 

 

引っかかった所としては、まず終盤の主人公が配達員になったシーン。

あのラストを持ってくることが判っておきながら、主人公が配達員になったことを先にガッツリ見せちゃうのは一体どういうことなんでしょう…? 

 

また、お姉さんが大量生産されたアンドロイド的存在であり、さらに彼女たちを監督する人間がいるなど、ストーリー上まったく機能していないどころか、ただアプリやキャラクターのミステリアスさをぶち壊すだけの余計なネタバラシには非常にガッカリしました。2010年の「ニュースおじさん、ふたたび」といい、こういう辻褄の合わせ方は好きじゃないですねぇ。無粋が過ぎる!

 

 

続くラストも、主人公が復讐として彼女の前に現れ続ける道を選んだのか、それとも脱出したさに奇妙な世界の一員として取り込まれてしまったのか…如何様にも取れる形での幕引きとなりましたが、イマイチ腑に落ちず。

 

仮に前者であったとして、妻側がアプリを使うのを止めてしまえば意味がない訳で 。何なら旦那やお手伝いに取りに行かせるという手もありますからね…大きな財力を手に入れた裏切り者への復讐としては効果が薄すぎることに。後者であっても、アプリ側に主人公を雇う意味が果たしてあるのかどうか、疑問に思う部分も。

 

 

イチオシの応募作品が映像化された嬉しさのある一方、程よく完成されていた料理に独自に加えた調味料がどうにもこうにも引っかかる……というわけで減点して★2つ。

 

こういったアレンジになってしまうのであれば、(多少ベタとはいえ)「プリズナー」的なオチにするか、原作通りにやってしまった方がスッキリして良かったんじゃないでしょうか。今後も準大賞作の映像化があるならば、どうか上手いアレンジをお願いしたいものです!

 

なお放送後から、本作のスピンオフ読み切り『オトドケモノアナザーズ』がジャンプ+で無料公開中。こちらも原作に負けず劣らず面白いストーリーになっているので、「オトドケモノ」の世界をさらに楽しみたい方は是非ご覧ください。

◆ 何だかんだ銀座 ★★★

記念すべき通算555話目は、村崎羯諦さんによる短編集『余命3000文字』に収録されている同名作品が原作。実はこれ、元々2019年に小説投稿サイト『小説家になろう』にて掲載されていたもの

近年投稿サイト発の映像化が増加傾向にありましたが、昨今の漫画・アニメ界を席捲している『なろう』作品まで世にもに登場とは……新たな時代の到来をまざまざと感じさせてくれます。

 

 

さて、本作は事前の公式コメントにもあった通り、どシュールな設定全開の問題作。一方でストーリー展開は少年とペットモノにありがちな王道路線となっており、その二つを組み合わせて生じる強烈な違和感を面白がらせるという、過去「どつきどつかれて生きるのさ」「JANKEN」「石油が出た」等でお馴染みの構造となっています。

 

正直この手のタイプの作品は、"ギャップの面白さ"という一本槍のみで勝負するため、そこからさらに派生した面白さを求めたいタイプの人間からすると、イマイチな印象になることが多かったんですよね。ところが、いざ本編が始まってみると……楽しく視聴している自分が

 

ここ最近のコメディ群は、演出側で過剰に面白さを盛ろうとする傾向が度々見られ、必要以上の悪ノリに思えてやや冷めてしまう部分があったんですが、今回はジュブナイル的な世界観に軸を置き、シュールな設定をくっきりと際立たせる落ち着いたトーンでの演出に。植田監督のコメディとしても、この雰囲気の作品は珍しく、笑いとハートウォーミングのバランスが絶妙な塩梅となっていたように思います。

 

フジの渡辺Pによると93年の映画『水の旅人 -侍KIDS-』(これまた懐かしい!)を意識したらしく、そこの影響も当然あるのでしょうが、結果的にこれまで私の中にくすぶっていた小さな不満点が一切無い出来となったことは、非常に嬉しい収穫でした。こういう植田コメディも悪くないなと。

 

 

続いて、賛否両論となったラストについて。原作では、会長がオカネモチだったと判明する所でエンドとなっていますが、ドラマ版での意外などんでん返しを受け、SNS上では「自分を捨てた主人公への復讐説」、「気に入った物に執着する習性により主人公を捕獲した説」、「会社に飼われる社会人のメタファー説」、「富裕層による搾取構造のメタファー説」、果ては「ボーイズラブオチ説」など、様々な解釈が飛び出す始末…(^^;) まあベタに考えると2番目でしょうね。

 

原作通りだと終盤の展開があまりにもミエミエすぎるため、アレンジを加えたかった判断は支持できるものの……個人的にはもうちょっと上手い見せ方があったような気がします。前フリが効いているので無理のあるオチではないんですけど、納得感がやや薄めで……本当に微妙なさじ加減なんですが…。

 

 

そして、もうひとつ不満点を挙げると……ちょ~っと番組コンセプトから逸脱してしまってないかな?と。

 

本来この番組は「現実から一歩踏み出した所にある奇妙」というのが基本コンセプト。どんなに奇妙な世界観であろうと、ファンタジー世界や宇宙を舞台にしたスペースオペラの様な物は取り扱わず、現実世界から奇妙へと迷い込んだり、その延長線上に生まれた奇妙な社会を生きる主人公を描く方針が昔から貫かれている訳ですよ。

 

一方、本作の場合は、昆虫のように徘徊しているお金持ちがいたり、子供がそれを飼うことが一般的になっていたり、ペット対象となっている存在が一般人より上の地位に就いているという不思議な構造など、法律や社会構造の変化では説明の付かない異様な世界観。それが主人公の日常であり、迷い込んだ訳ではありません。そのため、どこか次元の違う異世界の出来事を見せられているようで『片足が現実側に付いていない』印象をどうしても抱いてしまいました。

 

とはいえ、2001年の「ママ新発売!」くらいにぶっ飛びまくっていたら「ま、いっか!(笑)」という気持ちも無くはないんですが、あれもぶっ飛んでるのは表面の部分だけで、基本構成そのものは、ママに幻滅した女の子が新しいママを買うために不思議な店へ行くという、『現実から奇妙な世界へ』というコンセプト通りの作りになっていますからね。

 

本当に小さ~~~~いことなんですが、このラインを超えてしまうと悪い意味で"何でもあり"になってしまうので、ギリギリの所で踏みとどまってもらえたらなぁ…なんて、マニアとしては思うのでした。『蟻の穴から堤も…』なんて言葉もありますし。……面倒くさいですね。すみません。

 

…というわけで、十分楽ませてもらったものの、小さなモヤモヤ2個分を差し引いて評価は★3つ。何だかんだ言ったものの、ネット上での評判も上々でしたし、こういったしっかり楽しめるコメディは今後もどんどんチャレンジしていってもらいたいです!

◆ メロディに乗せて ★★★★

今回唯一のオリジナル作品。近年「燃えない親父」「優等生」など、視聴者にインパクトを残す作品を手掛けられた天本絵美さんが脚本を担当していることもあり、一番のダークホース候補として注目しておりました。

 

で、肝心の結果はというと……スタッフ、やりやがったなと(笑)

 

 

作中で煽りに煽っているので、とんでもないバカオチになるであろうことは薄々感づいていたんですよ。そんな最中「まさか?」と妙な想像が脳裏をよぎり、ドキドキしながら見届けた結果……しっかり笑わせていただきました(^^;) なんというメタなオチ!! 「今回のテラーパートは映画館が舞台か。久々だなぁ」なんて思ってたら、それすら伏線だったとは。まんまとやられてしまいました。

 

いやー、完全に読めてたとはいえ、期待を裏切らなかった所が実に良いです。最近全然なかったじゃないですか、こういう一発ネタに全力を賭けるタイプの作品。しかも、これまでの「世にも」で一度もやらなかった、ある意味で禁じ手のネタですよ。ちょっとした感動まで覚えちゃいましたね。

 

私の評価基準の中には、面白い脚本や雰囲気たっぷりの世界観に並び、"これまでの作品群を踏まえ、いかに新しい事にチャレンジしているか"という項目も入っているんですが、見事にこのアイディアを堂々とやりきった姿勢は、大いに評価するしか無いでしょう。

もう大体のパターンをやり尽くしてしまっていたと思いきや、まだまだ「世にも」にはやれることがあったし、それをやってしまおうという精神がちゃんと残っていたんですねぇ…(T_T) 良かった良かった。

 

 

もちろんオチのインパクトだけでなく、コメディ、サスペンス、ラブストーリーと、「優等生」同様にあらゆるジャンルを行ったり来たりする楽しさもバッチリでしたし、後半の3つのBGMが入り乱れるシーンもクスリと出来て、満足度も高め。

彼氏が主人公を刺すシーンなんかは、初見「ちょっとご都合的すぎるかな…」と思わなくもなかったですが、こちらは改めて見返すとしっかり前フリが存在しているため、ある程度納得できるものに。

 

 

一方、不満点。1つ目は、毎度のことながらもう少しコンパクトにしたらもっと良かったのになと。天本さんらしい丁寧な仕事ぶりではありましたが、やっぱり冗長さというのは隠しきれないというか何というか。

 

2つ目は、本当に贅沢な事を言うんですけど……あのままテラーの語りを経てEDに入ってくれてたら最高にエモかったんじゃないですか!?。 あのBGMが流れて終わるのは番組であって、作品そのものが終わるのは「プレゼント」「殺人者は後悔する」「ファナモ」の3例しかない…というのもありますしね。それで終わってくれたら、もう完全に心掴まれてたのに……ってやっぱり贅沢でしょうか。

 

というわけで(?)、チャレンジ精神を大いに買いつつもちょっぴり減点して評価は★4つ。こういうオチに大きく重点を置いた作品の登場に、今後も期待したいです!

 

 

その他、細々した所では、年始頃にSNSで大流行した『落ち着いて聞いてください』パロや、近年ニコニコ動画で火がついた「スネ夫が自慢する時のテーマ」など、ネットユーザー向けの小ネタが目立ったのも印象的でした。その辺に親しんでいる若い世代が番組の中核になっているんだなと改めて実感。いや~今後こういうネタにどこまで付いていけるんでしょう、ちょっぴり不安だなぁ…(^^;)

◆ 電話をしてるふり ★★★

原作は、吉本所属のピン芸人 バイク川崎バイク(BKB)さんによる同名のショートショート。元々2020年のコロナ自粛期間に書き始めた物だそうで、発表当時に『映像化してほしい。世にも奇妙な物語のいい話ブロックとかとかで』とおっしゃっていた所、2年後にまさかの実現となりました。

 

 

さて、率直な感想としては、割りとベタなハートウォーミング物といった感じ。ここまで直球に泣かせにかかるタイプの話を見ると「うっ…」となっちゃう質ではあるものの、掴みのあるキャッチーな入りに加え、テンポの良い短編だったこともあり、意外と好印象でした。

 

やっぱりこれくらいの時間配分であればこそ、短編の魅力も活きてきますし、これぞ「世にも」の真骨頂だなと思わされるばかり。ここまでハイカロリーな作品が続いていたこともあり、この爽やかな味わいは、私としても非常に有り難かったです!(笑)

 

 

ツッコミどころとしては『スピーカーにすれば良いのでは?』『何で主人公にだけ話をしないの?』『何で急に最後ってことになるの?』という所が挙げられますが、原作者によると『本人と喋ると通話自体ができなくなるという天国側の事情』があり、『主人公の嫁入り前のタイミングで最後に話をしようという思いがあった』という裏設定があるんだそう。

 

……とはいえ、見ていてその辺が引っかかる人が結構多いと思うので、裏設定に留めておくよりかは、もう少し上手くその辺の説明を処理できていれば良かったのではないかなぁ~と思ったりも。単なる説明不足・ご都合展開に見えちゃいますしね。

 

気になる部分やベタな所は多少あるものの、色んな意味で濃かった全体を最後にグッと締めてくれた丁寧な作りを加味し、評価は★3つ。今回久々にハートウォーミングが最後に来ることになりましたが、昔からのファンからすると、やっぱり感動物で締めてこそ古き良き特別編って感じがしますよね。

 

 

最後に、本作を語る上で触れないわけにはいかないラストシーンの解釈について。

放送後、SNSにて『ラストで主人公の写真が仏壇にあるってことは死んだの!?』と、視聴者の間で解釈が二分し、大きな話題となりました。

 

私としては「あそこで主人公の死を出すのは、(どんでん返しとしても)全体の流れやテーマから見ておかしすぎる」、「主人公が死んでいるなら位牌が2つあるはず(又は繰り出し型)だが、1個のまま」、「仮に遺影だとしても、置き場所や父の遺影を手にしている写真のチョイスが不自然すぎる」等の点から、『主人公が死んだとは全く読み取れないため、確実にハッピーエンド』という立場。

 

しかし、このシーンは原作には存在していないオリジナル要素であることに加え、テラーの語りが「あなたが見たのは他人とは全く異なる物語だったかも…」という内容であったため、「ひょっとしてスタッフが狙っている可能性もある…?」とじわじわ迷いが生じていた部分も。ここ最近は、唐突なブラックオチも多いですからね。

 

そんな風にモヤモヤしていた矢先の6月24日。原作者のBKBさんが自身のYoutubeチャンネルで、本作についての解説動画を公開し、制作側の意図が明かされました。

 

youtu.be

 

動画内の説明によると、あくまで『結婚式が無事に終わって、その時の写真を仏壇に飾ってあげた』というシーンであり、「制作サイドはそんなつもり(主人公が死んだ)で出してない」……とのことで、やはりハッピーエンド説が正解である模様。結局、誤解を招いた原因は『やや不気味な感じにも見える演出をしてしまった』ということみたいですね。

 

しかし、世の中には作者の意図よりも、作品それ自体を重視する"テクスト論"という考え方もありますし、BKBさんも「ブラック派を否定する気はなく、さすが世にもファンだと思った」「その人がそう思ったらそれが答え」「むしろ怪我の功名で、考察が繰り広げられて嬉しかった」とおっしゃられているため、結局はテラーの言葉通り『あなたの解釈次第』という所に落ち着いてしまうのかもしれません

 

これを読まれているあなたは、どう解釈しますか?

◆ 総評 ★★★

前回の記事にて、ジャンルごとのバランスが取れていることからいつもの世にも奇妙な物語を期待しているファンの方には、ホッとできる特別編になるでしょうねと書きましたが……ホッとできるどころか、あまりの乱高下に終始振り回されっぱなしでしたよ!(笑) 

 

とにもかくにも今回は「何だかんだ銀座」「メロディに乗せて」の2作に尽きるでしょう。これらの意欲作がしっかり結果を出した形になったかなと。SNSでもこの2作は特に好評の声を見かけることが多かったですしね。私としても、去年の特別編より満足度は高かったです。

 

 

ほか、マニア的な目線から言えば、2018年から若手スタッフとして携わり、昨年にメインプロデューサーとなった中村亮太氏が、今回自身初となる単独プロデュースをすることになったこともあってか、いつも以上に意欲作が揃っていたように思います。

 

かつて後藤Pが初めて単独で手掛けた『'14秋』以降、様々な新しい風を吹き込んでくれたように、中村Pも今後の「世にも」を背負って立つメインプロデューサーとして、20年代の番組を引っ張っていってくれること間違いないでしょう!

 

そんな訳で、今後の中村P主導による「世にも」に期待十分!……と手放しで言えたら良いんですが、実はここ最近の動向を見ていて、若干心配な気持ちがあったり。

 

 

というのも、著名なYouTuberで加藤純一さんという方がいらっしゃるそうなんですが、実は中村P…その加藤さんに関係している方を、毎回キャスティングするという謎のこだわりを持っているようなんですね。

 

全てSNS経由で知った物であるため、漏れがあるかもしれませんが、ざっと羅列してみると……

 

  • 20秋「アップデート家族」(加藤さんの飼い犬ハナちゃん)
  • 21夏「三途の川~」(加藤さんと親しいYoutuberの"もこう"さん)
  • 21秋「優等生」(加藤さんとラジオ番組をやっている"オーイシマサヨシ"さん)
  • 21秋「優等生」(BGMにオーイシマサヨシさんと加藤さんが歌う楽曲を使用)
  • 22夏「オトドケモノ」(加藤さんと親しいYoutuberの"みゃこ"さん&再び飼い犬のハナちゃん)

といった具合に、偶然と呼ぶにはあまりにも出来過ぎた流れ。(ほか「メロディに乗せて」で流れた「ザナルカンドにて」というBGMも、ファンの間で有名なネタに関係している模様)。

 

これらの開始時期や、公式Twitterでの発言などの状況証拠に加え、加藤さん周辺からも『番組プロデューサーが大ファンらしい』、『キャスティング権を持っているプロデューサーさんから直接オファーが来た』などの発言が目につき、中村Pの意向と見てほぼ間違いないでしょう。

 

加藤さん関係以外でも、近年パチスロライターの方など異業種のゲスト出演も目立っておりますが、これも『Pがファンだからオファーが来た』という話がチラホラ聞こえてきており、『好きな有名人をチョイ役でも良いから使いたい!』という思いが相当強いのが窺い知れます。

 

もちろん、プロデューサーにはそういう権限があるため、好きにキャスティングすること自体は問題ありません。聞いた話では『TVを見ない世代にもPRしたい』という説明があったそうですが……にしては、偏りすぎているような。

 

さらに、これがキッカケで(?)プロデューサーが昨年行われた加藤さんの結婚式に招待されたという関係者の話を耳にすると、『番組を利用して、好きな有名人とお近づきになりたいだけじゃ…?』という、ミーハーな職権乱用感をやや感じてしまい、面倒くさいマニアとしてはやや身構えてしまったりもするんですよねぇ…。

 

中村Pが加藤さん関連をよほど好きなのか、何が何でも加藤さんご本人を起用するために外堀を埋めようとしているのかはわかりませんが、明らかに個人的な事情が絡んでいるのはほぼ確実。「ちょっと番組を私物化してない?」という思いと「でもちゃんと一定のクオリティの物出してきてるし…」という思いの狭間で、去年辺りから何とも言えない気持ちになっていて…う~む…(^^;)

 

そんな私の心情は置いといても、加藤さん周りのファンの間で年々「媚びていて寒い」「ネットノリを出してきて恥ずかしい」「ズブズブじゃないか」等の否定的な声が増え始めており、変な方向での炎上を招くような事になったら怖いなぁとハラハラもしていたり。ジャンルは違えど、オタクやマニアってこういうやり口を嫌うものですからね…。

 

ひとまずの所は今後の展開次第ですが、前々任の後藤Pが世にもの可能性を広げる動きを見せてくれたように、中村Pも何かしら番組をさらに飛躍させてくれる様な進め方をしてくれることを祈るばかりです。

 

その辺りの不安と期待も加味して全体の評価は★3つ。「メロディに乗せて」の挑戦的姿勢を鑑みて★4でもよかったかもしれませんが、ここはあえて厳し目に。せめて「オトドケモノ」がもう少し納得の行く出来であれば…。

 

 

最後に、スタッフ、キャストの皆さん。本当にありがとうございました!

EDでは2年ぶりに次回予告がありませんでしたが、既に秋SPの放送も決定しているようですし、今回の好評に弾みを付けて、よりいっそう楽しい奇妙が見られることを楽しみにしています!

'22夏の特別編 みどころ紹介

前回の秋の特別編から約半年。今年も奇妙な世界が『夏の特別編』として帰ってきました。

 

昨年は『優等生』『三途の川アウトレットパーク 』などの佳作が誕生したのが記憶に新しいですが……はてさて2022年は一体どんな名作、珍作にお目にかかれるのか。早くもワクワクが止まりません。

 

さらに、今年からTVerにて番組史上初の『リアルタイム配信』が行われるというビッグニュースも飛び込んでまいりました。「つい忘れてて最初の方を見逃してしまった!」なんてことになっても、放送後の見逃し配信まで待たずに、追っかけ再生機能で頭からすぐに見ることが出来ちゃいます。いやぁ、ホント良い時代になりましたね。

 

そんな期待度バッチリ、視聴環境もバッチリな今回の特別編。「放送日まで待ちきれないよ~!」という奇妙な世界を愛する同志の方々のためにも、毎度の如く『'22夏』の各話の見どころ、スタッフ・キャストのデータを一挙ご紹介したいと思います!

 

※ 6/10時点で判明している情報に基づいており、今後も情報が追加され次第更新して行きます。

◆ 第1話「何だかんだ銀座」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:村崎羯諦《 初 》

【主な代表作】『余命3000文字』『△が降る街』など

 

脚本:相馬光《 2 》

【主な代表作】『新米姉妹のふたりごはん』『Re:名も無き世界のエンドロール』など

【主な奇妙作】『成る(2021)』

 

演出:植田泰史《 29 》

【主な代表作】『アンフェア』『受験のシンデレラ』『人生が楽しくなる幸せの法則』など

【主な奇妙作】イマキヨさん(2006)』『JANKEN(2011)』『三途の川アウトレットパーク(2021)』など

 

主演:有田哲平《 初 》

【主な代表作】『全力!脱力タイムズ』『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』など

【 注目ポイント 】

★ 原作は投稿サイト『小説家になろう』掲載後、書籍化もされたショートショート

収録本表題作『余命3000文字』は、2020年『小説家になろう』年間純文学部門第1位を記録。『なろう』発の映像化作品は番組史上初!

 

くりぃむしちゅー有田哲平が番組初主演!

『放送禁止』『世界一怖い答え』など、近年フジのホラー系番組でも存在感を示している人気芸人が遂に『世にも』にも進出。

 

★ 主演も番組ベテラン監督も台本を見て困惑したシュールコメディ?

植田監督によると『不可思議で色々な感情が刺激され、この作品は番組史に残る問題作になるはず!』とのこと。

◆ 第2話「メロディに乗せて」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

脚本:天本絵美 (旧:坂本絵美)《 3 》

【主な代表作】『ブスと野獣』『うきわ -友達以上、不倫未満-』など

【主な奇妙作】『燃えない親父(2020)』『優等生(2021)』

 

演出:城宝秀則《 9 》

【主な代表作】リーガル・ハイ』『竜の道』『ドクターホワイト』など

【主な奇妙作】『カウントダウン(2007)』『ある日、爆弾がおちてきて(2013)』『デジャヴ(2021)』など

 

主演:生田絵梨花《 初 》

【主な代表作】『コンフィデンスマンJP 英雄編』『レ・ミゼラブル』など

【 注目ポイント 】

★ ミュージカル女優としても活躍中の元乃木坂46メンバーが番組初主演!

レミゼ』のコゼット役など、ミュージカル方面でも活躍中の彼女。乃木坂出身者では4人目の出演に。

 

★ 脳内に流れる音楽に合わせた行動を取らざるを得ない奇病をテーマにした奇妙作!

中村プロデューサーによると『コメディー・ラブ・ホラー・サスペンス、様々な要素を詰め込みました』とのこと!

◆ 第3話「オトドケモノ」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:オクスツネハル《 初 》※奇妙漫画賞 準大賞作品

 

脚本:荒木哉仁《 6 》

【主な代表作】『しもべえ』など

【主な奇妙作】『3つの願い(2020)』『イマジナリーフレンド(2020)』『デジャヴ(2021)』など

 

演出:淵上正人《 2 》

【主な代表作】『新宿セブン』『レンアイ漫画家』『ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○』など

【主な奇妙作】『配信者(2020)』

 

主演:北山宏光《 初 》

【主な代表作】『トラさん ~僕が猫になったワケ~』『ただ離婚してないだけ』など

【 注目ポイント 】

★ 原作は『奇妙漫画賞』準大賞に輝いた投稿漫画作品!

昨年少年ジャンプ+とコラボした公募企画から、映像化検討の準大賞3作のうち1編が番組に初お目見えです。

 

★ ジャニーズアイドルKis-My-Ft2北山宏光が番組初主演!

キスマイメンバーでは「0.03フレーム~」の宮田俊哉、「ニートな彼~」「さかさま少女~」の玉森裕太に続き3人目の登場に。

◆ 第4話「電話をしてるふり」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:バイク川崎バイク《 初 》

 

脚本:天本絵美《 4 》

 

演出:吉村慶介《 初 》

【主な代表作】『モノシリーのとっておき』『ドラマ「家、ついて行ってイイですか?」』など

 

主演:山本美月《 2 》 ※初主演

【主な代表作】ピーチガール』『パーフェクトワールド』『ランチ合コン探偵』など

【主な奇妙作】『幸せを運ぶ眼鏡(2015)』

【 注目ポイント 】

★ 原作はピン芸人バイク川崎バイクが2020年に執筆した短編小説!

芸人原作は2012年のバカリズム作「来世不動産」以来10年ぶり。作品発表当時から「世にも」での映像化を切望していたのが遂に叶いました。

◆ プロデューサー陣

※ どのストーリーを映像化するか、誰をキャスティングするか、回全体のコンセプト・テーマ決めなど、担当者によって新作SPのクオリティが左右される超重要ポジションです ※

【 編成企画 (フジテレビ) 】(名前横は番組参加回数)

・渡辺恒也《 8 》

【主な代表作】『HERO (2014)』『逃走中(2018~)』『ゴシップ#彼女が知りたい本当の〇〇(2022)』など

【主な奇妙作】『'18秋』~『'21秋』

 

・狩野雄太《 12 》

【主な代表作】『全力!脱力タイムズ』『デート ~恋とはどんなものかしら~』『推しの王子様』など

【主な奇妙作】『人気番組競演編(協力P)』『'17春~'21秋』など

 

フジ側のプロデューサーは近年ではおなじみのコンビが今年も続投。

軽いノリでスタッフの反対を押し切り『'19雨』を命名した下手人でお馴染みの渡辺さんも4年目突入です。

 

【 プロデュース (共同テレビ) 】(名前横は番組参加回数)

中村亮太《 10 》※初単独プロデュース

【主な代表作】『ワケあって火星に住みました』など

【主な奇妙作】『'12秋(P補)』『'16秋(P補)『'18春~'19雨』『'20夏~'21秋』

 

2018年より小林Pの下で番組に携わってきた中村Pが、昨年のメインP昇進を経て、今回より単独でプロデュースを担当。

4年前に退社した後藤Pに代わる、今後の世にもを担っていくメインプロデューサーになるものと密かに注目しております。

 

また、ここ3年ほどヘンテコな(?)ノリでお馴染みとなっている公式Twitterの中の人ではないかと疑っているのですが、今回公式サイト掲載のプロデューサーコメントのおちょけっぷりを見て、かなり確信に変わりました…(笑)。20年代の「世にも」に新しい風を吹かしてもらえること間違い無し!?

◆ 雑感

今回の特別編で私が特に注目しているのは…… 

 

・今回唯一のオリジナル作品となった『メロディに乗せて』

・完全な一般公募では番組史上初の映像化作品となる『オトドケモノ』

 

以上2作品。

 

今回は、「恋の記憶~」の諸橋隼人さんと並び、ここ最近の2大推し世にも作家の一人である天本(坂本)絵美さんが2本も担当されているのがかなりの注目ポイント。特に「メロディに乗せて」は、ミュージカル女優としても定評のある生田さんの当て書きっぽいので、より完成度の高い奇妙を見せていただけるのではないかと期待しております!

 

また、昨年ジャンプ+とコラボし、30年ぶりの一般公募企画となった『奇妙漫画賞』の準大賞受賞から早くも映像化となった「オトドケモノ」も見逃せません。

当時、公開されている応募作全602作を全部読んだ上で「大賞は『オトドケモノ』しかないでしょ!」と、ブログや周囲に散々語っていたので、この映像化決定にはちょっと感慨深いものがあります…! (結果、大賞無しで準大賞になりましたが)。

 

 

スタッフ関係では、中村Pの初単独回という所がマニア的注目ポイント。単独のプロデューサーが担当するのは2016秋以来ですからね。是非とも後藤P並みの名物Pになって欲しいです。(ある意味既になっている…?)。

 

ほか、ベテラン植田監督を筆頭に、城法監督や淵上監督。脚本家も相馬さん、天本さん、荒木さんなど、近頃のいつメンが両面で揃い踏み。あまりにも定番の方ばかりなので、あらかじめスタッフ固定で作っていった回のような気がしますが、どうなんでしょう。

 

全体的な部分では、前回のブラック中心だったテイストから一転、ブラック、感動、コメディと各ジャンルのバランスが取れたお馴染みの構成といった印象。『いつもの世にも奇妙な物語』を期待しているファンの方には、ホッとできる特別編になるでしょうね。

 

これら諸々を加味した上で、今回の期待度は星★★★★。よっぽど下手なことをしていなければ、ある程度の満足は保証されるのでは。どうか、期待を上回る出来になってますように。

 

さあ、今年最初の奇妙なお祭りの日がもう間もなく。古くからのファンも、日の浅いファンも、初めて見る方も、思う存分奇妙な世界を楽しんじゃいましょう!

 

'22夏の特別編は、2022年6月18日 (土) 夜9時より放送です。どうぞお見逃しなく!

 

最近の「世にも」あれこれ

 

2022年4月19日…我らが『世にも奇妙な物語』は放送32周年を迎えました。

そして『ファンサイトの特別編』も誕生18周年。今後ともどうぞよろしくお願いいたします…m(_ _)m

 

さて年を跨いで久々となる今回のブログでは、ここ数ヶ月の間に溜まった番組やサイト関係のあれこれをざっとご紹介。

◆ 「奇妙」漫画賞 受賞作品決定!

rookie.shonenjump.com

 

(今更ではありますが…)昨年行われた『少年ジャンプ+』とのコラボによる応募企画が発表されました。

 

何と期待の大賞作は無し。次点の『準大賞』に映像化検討として3本が選出。その他、佳作が3本、最終候補作に7本という結果に。なかなか厳しい結果ではありますが、下手に妥協せず、きちんと世にもらしい作品を選定しようとした番組スタッフの姿勢に好感度がちょっぴり上がりました(笑)。ぜひ第2回、第3回と定期的にやって戴きたい!

 

個人的には、『面白い物もあるけれど、番組で放送するには難点のある応募作品がほとんど…』という印象だったため、わりと納得の結果だったのではないかなと。そして、3本の準大賞のうち2本が、以前ブログで取り上げた作品だったので、自称世にもマニアとしての眼が一応節穴ではなかったことにも一安心…(^^; ) 

 

さて、今回選ばれた3作品は本年以降の特別編で放送される(かもしれない)という訳で、今から非常に楽しみ。予想としてはアレンジがしやすい『幸福のシーソー』が初お目見えしそうな気がしてきておりますが……どうなることやら。

◆ ラジオ番組でテーマ曲のレア音源が公開

 

Tokyo Star Radioで放送されている、番組テーマの作曲家 蓜島邦明さんのラジオ番組『蓜島邦明のラッタラッタラ』。その2022年1月11日放送分で、約1年ぶりとなる世にも特集が行われました。その名も『世にも奇妙な物語のテーマをピアノで弾いてみる』。番組放送32周年を迎える今年、蓜島さんが初めてピアノでテーマ曲を演奏したレア音源を初公開するという特別企画です。

 

……と、ここまで聞いて「え? 元々ピアノで弾いてるんじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。実は我々が知るテーマ曲は全てシンセサイザーによる演奏であって、ピアノで演奏された事はこれまで一度も無かったそうなんです。

 

そんなレア音源はもちろんのこと、サントラ収録楽曲の秘話なども明かされた貴重な回を、今回も書き起こしでご紹介!

 

 

蓜島「えー、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。今日はですね、「世にも奇妙な物語」のテーマをピアノで弾いてみようかと思いまして。

 

実は昨年の暮れにですね、飯田譲治監督…『NIGHT HEAD』の監督ですね、のお宅へ忘年会にお呼ばれ致しまして。その中でですね、ピアノで『世にも奇妙な物語』のテーマを弾いたんですね。実はその前に飯田さん家に遊びに行った時、皆集まってる時に『世にも奇妙な物語のテーマ弾いてくんない?』つって。私弾いたことないんですね。『世にも奇妙な物語』出来てから32年? 33年ですか、経つのにねぇ。

 

そんなこんなでですね『じゃあ次は弾いてみます』ということを言った訳でございまして。それにですね、忘年会お呼ばれしまして。そこで(約束通り)やっぱり弾かなくちゃいけないと。こうなると頑張るんですね。まったくどういう風に弾いて良いか判んなくてですね。『世にも奇妙な物語』をピアノで弾いてる人のですね、YouTubeですか?これを見ながら『ああ、こうやって弾くんだな』と。

 

まあ一応弾けるようになったんですけど。自己流で弾かなきゃつまんないということでね。味を占めちゃったんですね、飯田さんとこでやって。ラジオでも「世にも奇妙な物語」のテーマを弾いてみたくなってしまった訳でございます!……ということで、今日はまず『世にも奇妙な物語』を弾いてみるということで。早速、取り掛かってみたいと思います!」

 

「ガラモン・ソング」(ピアノアレンジ Ver.)

 

蓜島「えー、ピアノで『世にも』……ちょっとね、途中から即興になっちゃいましたけどね。とりあえず『世にも奇妙な物語』のガラモン・ソングということで。第2弾とかね、また全然違う「世にも」が弾けるようになった時に、もう一回弾いちゃおっかな。面白いんだよやっぱり、自分で弾くの」

 

「セリフ劇場 (噂のマキオ~楊貴妃の双六~悪魔のゲームソフト)」(「サウンドトラック」より)

 

蓜島「記念のアルバムですね『世にも奇妙な物語』の。その中からですね、セリフ劇場っていうのを作ったんですね。当時まだ役者さんの声が使えるという時代だったんでね、なかなか今聞いてみてもストーリー的に色々……ね? ちゃんと世にもらしいですよね。ちゃんと作ったんですね、本当に。

 

その中で、この時にですね、曲を作ってCDに入れるのに楽曲が足んなくなっちゃってね。それで急遽『ありがと』っていう曲を作って、このアルバムの中に入れさせていただいたんですけど。本当にね、神様がくれたプレゼントだと『世にも奇妙な物語』は、と思いましたね。

 

それで、(サントラが)出来て嬉しいってことでね『ありがと』って歌ってるんですけど。また歌っちゃったんですね、歌っちゃうの好きなんですね。それでですね、やっぱりグッと感情籠もりましてね。本当にありがとうって感じで、涙流しながら歌った記憶もございますね。その『ありがと』」

 

「ありがと」(「サウンドトラック」より)

猿の手様」(「サウンドトラック」より)

 

蓜島「いやぁ、懐かしいですね。32年前に作った『世にも奇妙な物語』のサウンドトラックの中から『ありがと』と『猿の手様』っていう曲をお聞きいただいたんでございますが。えっとですね、当時サンプリングってのがあってですね。竹の音を録ってですね、それで手弾きでこの曲を作ったような気がしますね。

 

いやー色々少ない機材の中で作ってたんですね。KORGのM1シンセサイザーですね。これは大好きなシンセの中のひとつですね。それとAKAIのS900か…というやつで音録って。鍵盤で音が出せるんですね。それとやっぱりKURZWEILですね。KURZWEILのPX。この3台が主流でこの『世にも奇妙な物語』作ったような気が致します。

 

では、最後に「世にも」のガラモン・ソングをもう一回ピアノで弾いてお別れ致しましょう。来週もまた」

 

「ガラモン・ソング (ピアノアレンジ Ver.)」

 

◆ ジャニーズ主演作投票結果 公開中!

2020年12月から昨年末にかけて、当サイトで行っていた『ベストエピソード投票 ジャニーズ主演作編』。その集計結果を、現在サイトにて公開しています。

 

kimyofansite.g1.xrea.com

 

というわけで、私から見てもほぼ納得(予想通り?)の結果となりました。やっぱりSMAP作品は人気も内容もどちらも強いのが良いですね。

 

2015年の公式投票企画が行われた際、ジャニーズファンによる組織票呼びかけによって上位がかなり荒れてしまい、ネットでプチ炎上する出来事がありましたが、こうして純粋なファンを中心にした投票結果と比べてみると、『組織票のみの順位』か『実人気も含んでいた順位』なのかがクッキリ判別できちゃいますね…(^^; )。

 

投票してくださった皆様、本当にありがとうございました。次回の第7回はまだ何も決まっていませんが、決まり次第サイト等でお知らせします!お楽しみに。

'21秋の特別編 感想

『'21秋の特別編』が今年も無事放送を終えました!

 

前回『'21夏の特別編』は、YouTuberや声優のゲスト出演などの派手な話題が印象深かったですが、今回はその辺りを比較的抑え、飛び道具的なエピソードも見当たらない割と堅めの布陣。さらに、ほぼ新顔による全編オリジナル脚本なのも手伝って、より”ストーリーで勝負”といった装いとなりました。

 

それを受けて、「やっぱり「世にも」はそうでなくちゃな~!」と興奮する自分がいる一方、「お前はそれに何度裏切られたと思っているんだ?」と囁くもうひとりの自分が存在するのも事実……。

 

そう、どんなに言葉を尽くそうとした所で、結局世にも妙な物語」は面白いか否かが全て。この残酷なまでの真実に堂々と立ち向かっていく、番組スタッフの皆さんの存在に目頭が熱くなる瞬間は数あれど、所詮そんな物はエンターテイメントという名前の前では些末な要素でしかないのです。……そんなわけで、今回はいつも以上に『思う存分楽しみたい!』という素直な気持ちを持って、じっくりと拝見させてもらいました。

 

では以下、感想です。(評価は★5つが最高となっています)

◆ スキップ ★★

世にもフリークの間では、「雪山」の落合正幸監督に次ぐ2代目ホラー担当として知られるようになった松木創監督の最新作。過去作の「墓友」「サプライズ」「夢みる機械」辺りを挙げれば「あぁ!」となる方もいるのでは。

 

そんな松木監督。放送前のSNSで、本作について『自信作』『過去最大級の怖さ』と、会心の出来であるらしいことをたびたびツイートされていました。監督のSNSを追っている身からすれば、実はこれ結構珍しいこと。そうなれば期待する以外無い!と、わくわくしながら視聴してみましたが…。

 

 

うーむ……まったく好みに合わないのが、こんなにツラいとは……。

 

 

ストーリー自体の面白さは頭では理解できるんですが、それでも気になる箇所が幾つかあった所に、私が以前から苦手な監督特有の色が混ざり合っていくという、ちょっとしんどい視聴時間に。特に終盤の兄が迫ってくるシーンは、さすがにやりすぎ

 

従来のホラー番組とは異なる、無機質かつドライな作風の落合作品を「世にも」ホラーの王道とする人間としては、往年のホラー映画マニアでもある松木監督が好む"王道的湿度"は、なかなか受け入れ難い部分がどうしても。この持ち味が「ほん怖」だと、十分に発揮されるんだろうなとは思うんですが……。

 

とはいえ、松木作品には「墓友」「夢みる機械」など、世にもの世界観にマッチした佳作もしっかり存在しています。個人的に当たり外れが大きい方ではあるものの、2代目ホラー担当という称号は紛れもなく本物。今後はよりいっそう、私のような面倒くさいマニアを唸らせる傑作ホラーの到来を期待したいですね。その期待を込め、星ひとつオマケして★2つで。

 

あ、これはしばらくして気付いたのですが……終盤に出てきた主人公の娘を演じていたの、松木監督のご息女じゃないですか!(笑)監督のInstagramで頻繁に写真をあげられていることもあり、「この子役、どこかで…?」とずっとモヤモヤしていたんですよね。溺愛する娘を自信作に起用してしまう、良い意味での親バカっぷりに、ほっこりさせられちゃいました…(^^;)。

◆ 優等生 ★★★★

今回一番の長編作品。昨年の個人的ヒット『燃えない親父』を担当した坂本絵美さんによる脚本ということでしたが……やっぱりシナリオが上手い!ここ数年の新人作家さんの中では一番腕のある方じゃないでしょうかね。何でもなさそうなシーンが後半に活きてくる、さりげない伏線の張り方なんて、大変私好み!

 

これまで長編作品はダレることが多い印象でしたが、本作も多少長さは感じるものの、コメディ→ハートウォーミング→ブラックと二転三転しつつも、自然な繋ぎ方かつツボを抑えた見せ場を各所に用意してある構成で、最後まで飽きさせない贅沢さがとにかく楽しかったですね。ラストは思わず「そう落とすかー!」と声に出しちゃいましたよ(^^;)。

 

ほか、山内監督のポップな演出も世界観にマッチしていて好感触。SNSではその辺で賛否あったようですが、『県内一のおバカ高校に通う、クラスで一番おバカな主人公』というコミカル風な設定を初っ端から提示していたため、個人的には十分納得できるかなと。まあ、世にもには「ママ新発売!」という大先輩が君臨していますから、これくらいじゃ全然全然…(笑)。

 

私としては今年一番の良作だったということで、★5つ……と言いたい所ですが、もっとコンパクトにすればさらにスッキリして面白かっただろうになと。腕のある作家さんでも長さは隠しきれないんですからねぇ。そんなプロデューサーの采配の悪さに減点して★4つ。坂本さんの新作、来年以降も期待したいです!

ふっかつのじゅもん ★★

今年35周年を迎えた大人気ゲーム『ドラゴンクエスト』と公式コラボした一編。まさかのコラボということもあり、ゲームファンからの注目度も高かった模様。

 

内容としては、事前情報から察せられる通り、ノスタルジックなギミックを使った王道的ハートウォーミング物といった佇まい。「世にも」でこの種のストーリーはまず変なことにはならないので安心しつつ視聴していましたが……。

 

あのラストで、「えぇ…???」となってしまった自分が。

 

『感動作と見せかけてのブラックオチ』×『懐かしのドラクエあるある』という、ファンサービスも兼ねた不自然ではない組み合わせではありますが……個人的には、かなりの”取ってつけた感”を覚えてしまいました。

 

ひとつ前の「優等生」も急転直下系のオチではありましたが、あちらは"書いた答えが現実になる"ルールにきちんと則っていた一方、本作では『Ⅱの復活の呪文で死んだ友人が復活』という前提で進んでいたわけですよね。そこで最後に『Ⅲではセーブデータが消えると記憶(歴史?)が消えます』と突然言われても、後出し感は拭えないかなと。

 

「記憶リセット」「影の国」など、過去にあった急転直下ブラック作はどれも一応、作中にルールや伏線が一応提示されていたわけですしね(不条理ものは別として)。例えばこれが「ドラクエと過ごしたあの頃の時間がソフトに染み付いている」的な振り方をしていたらまだ納得できたと思うんですが…細かいですかね。

 

そして、そこは"お約束"ということで百歩譲ったとしてもですよ。

「あなた、誰?」「きみは誰?」は、本っっっっっっ当に、蛇足極まりないでしょう!!!

 

昨今「死んでる…」とか「つまり俺も…」とか、ラストに無粋な説明台詞をわざと付け足すやり口、どうにかならないんですかね。一昔前なら、例のBGMが流れた後、無人の部屋になっているとか、妻だけ消えている主人公の後ろ姿とか、スパッとどんでん返しして、ブラックな余韻を持たせるやり方はいくらでもあるじゃないですか。それをまあ長々ダラダラと…(- -;)

 

ひょっとして、今はそういう台詞がないと何も意味がわからない人が大多数なんでしょうか。いや、そうだとしても台詞にする以外の説明の仕方ってあるわけですし、過去作にはきちんとそれが出来てる物もいっぱいあるじゃないですか。「今の番組にも良い所はあるよ!」と主張したい側の人間から見ても、こういう姿勢自体は昔と比べて明らかにダメになってきていると思いますね…どうにかならないものか。

 

その辺を差し引いて★2つ。やはり、トリッキーな「優等生」の後は、ストレートに進めてよかったのでは?

◆ 金の卵 ★

ブラック色を前面に押し出した、ファンにも好まれやすそうな雰囲気の一編。私も今回のダークホース候補として期待していたのですが……まさか脳内から"いの一番"に除外したベタベタな展開とオチをそのまま綺麗になぞられるとは思わなかったんですよ……

視聴後も「なんで今更こんな手垢にまみれた話を…?」と、ただただ疑問符が浮かぶばかり。雰囲気自体は好みのタイプだったんですけどねぇ…。

 

そして「また普通の尺っぽく見せかけたショート枠か…」と、ガックリきてしまったのも本音。この最後の最後にオマケみたいな短編を固定枠として作り続けている流れ、一体何なんでしょうね?  評価ポイントとして挙げられるのは、レギュラー期同様のテンポの良さだけということで★1つ。

◆ 総評 ★★★

なんだか評価が厳しめになってしまいましたが、視聴後の感じとしては意外と好感触。「優等生」が楽しめたのも大きかったでしょうが、久々のオールブラックオチという攻めた回であったことも一因かもしれません。(ネットを見るとそこが賛否両論あるようですが、まあそれは毎度の事なので(^^;))

 

一方で、「ふっかつのじゅもん」に代表されるように、『全部ブラックで行くからオチもそうしよう』という、やや"無理のある"作り方になっている印象も強く感じました。『'01春』みたく、もう少し異なるパターンのブラックさを取り揃えてほしかったですね。

 

また、最近特に不満に思っているのが『余韻を感じさせてくれない』こと。

OPEDの短縮はもちろんのこと、これまで各話終了後にCMを挟んでいたのから、ストーリーテラーで繋いでそのままシームレスに次の話へ移行する方法に変更したため、忙しなさをどうしても覚えてしまいます。(ネット配信ではCM関係無いですが、結局ストーリーテラー2話分を1本にドッキングしているため、印象もあまり変わらず…)

 

ほか、本編でもラストに蛇足としか思えない説明台詞を言わせたり、わざわざ過剰な説明をダラダラ付ける作品も目立ち、"制作側の保険"という名の安易な態度が見えすぎているのが本当に残念極まりないです。

 

そりゃまあ、視聴率は大事です。予算の関係もあるでしょうし、フジテレビもまだまだ完全復活といえる状況でもないですよ。ネット配信全盛の今、『良い物を作れば自然と好視聴率が取れる』と無邪気に言える時代でもないでしょう。番組の歴史を次に繋げるためにも、試行錯誤すること自体は否定しないですよ。でも、そんな小手先なやり方で安心していることが、本当に今後番組のためになるのかな?とも思ったりするわけです。

 

昨今「金曜ロードショー」等で、EDカットが騒がれることがありますが、それが不満ならばDVDなりCS放送なりの完全版を見れば済む訳です。それが世にもの場合、10秒程度のOP、過剰な説明、テラーパートの下に素早く流れるクレジットのED……それが完全版として10年後も50年後も残っていく訳です。そして、それが当たり前になっていく訳ですよ。果たしてそれは本当に良いことなのか…。

 

とはいえ。とはいえです。昨今、全スタッフを静止画で一気に出していた流れから、今回はテラーパート中とはいえ、長尺でEDテーマを流しつつ、クレジットを最後まで流すなど『出来るだけ改善しよう』というスタッフの意思を僅かに感じたのが、ちょっぴり救いになりました。

 

そして、公式ツイートにて、数年ぶりにこんな"決意表明"があったことも、実に頼もしく、また大変"ガチエモ"でございました。

 

 

この言葉を信じて、今後も称賛と不満と独断と偏見を交えつつ、奇妙な世界を追い求めていきたいですね。奇妙スタッフたちが紡ぐ新たな冒険譚、まだまだ期待していますよ!

 

スタッフ、キャストの皆さん。今回も本当にありがとうございました!

来年は『奇妙漫画賞』の大賞作品の映像化が既に決定されているため、早くもドキドキワクワク。果たしてどんな作品が大賞に輝くのか、後々の発表の方にも注目したいですね。

'21秋の特別編 みどころ紹介

前回の夏の特別編から約4ヶ月。今年も秋の特別編がお目見えです。

 

コロナ禍の影響により、昨年に引き続いて今回も夏秋同時進行での制作に。夏SPの終盤では次回予告も流され、早くから放送ラインナップも判明していた訳ですが……いやあ、やっぱり秋の方が力が入ってますね!

 

個人的に前回は微妙な印象だったため、今年を締めくくるに相応しい良作中心の回になっていることを期待したいところですが……はてさてどうなることやら。

 

それでは毎度のように、今回も『'21秋の特別編』の各話の見どころやスタッフ・キャストを一挙ご紹介!

 

※ 11/3 時点で判明している情報に基づいており、今後も情報が追加され次第更新して行きます。

◆ 第1話「優等生」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

脚本:坂本絵美《 2 》

【主な代表作】『ブスと野獣』『うきわ -友達以上、不倫未満-』など

【主な奇妙作】『燃えない親父(2020)』

 

演出:山内大典《 5 》

【主な代表作】ストロベリーナイト・サーガ』『サイレント・ヴォイス』『知ってるワイフ』など

【主な奇妙作】『ラスト・シネマ(2014)』『フォロワー(2018)』『鍋蓋(2019)』など

 

主演:森七菜《 初 》

【主な代表作】『天気の子』『この恋あたためますか』『ライアー×ライアー』など

【 注目ポイント 】

★ 『3年A組』『この恋あたためますか』の森七菜が番組初主演!

『コメディーチックなところやホラーみたいに鳥肌の立つシーンなど、いろんな要素が詰まったドラマです!』とのこと。

◆ 第2話「スキップ」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

脚本:井上テテ《 初 》

【主な代表作】イニシエーション・ラブ』『魔進戦隊キラメイジャー』など

 

演出:松木創《 11 》

【主な代表作】ラーメン大好き小泉さん』『リカ』など

【主な奇妙作】『未来同窓会(2007)』『墓友(2014)』『コインランドリー(2020)』など

 

主演:赤楚衛二《 初 》

【主な代表作】仮面ライダービルド』『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』など

【 注目ポイント 】

★ 注目の若手俳優 赤楚衛二が番組初主演!

現在放送中の木10ドラマ『SUPER RICH』にもメインキャストとして出演中!

 

★ 「世にも」の現ホラー担当こと松木創監督作 第11弾!

ファンにはお馴染み松木ホラーが1年ぶりの登場。また、ご本人によれば『自信作』『過去最大級の怖さ』とのこと!

◆ 第3話「ふっかつのじゅもん

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

脚本:畠山隼一《 初 》

【主な代表作】大阪環状線 ひと駅ごとの愛物語』など

 

演出:石川淳一《 7 》

【主な代表作】リーガル・ハイ』『海月姫』『絶対零度』など

【主な奇妙作】『日の出通り商店街 いきいきデー(2008)』『不死身の夫(2013)』『クイズのおっさん(2016)』など

 

主演:桐谷健太《 初 》

【主な代表作】『ROOKIES』『火花』『ケイジとケンジ』など

【 注目ポイント 】

★ 大人気ゲーム『ドラゴンクエスト』との公式コラボ作品!

ゲームファンにはお馴染みの『ふっかつのじゅもん』をモチーフにしたハートウォーミング作品とのこと。

 

桐谷健太世にも奇妙な物語 初出演&主演!

『このオファーが来る前に僕の頭の中で“ロトのテーマ”が流れたんです!』と、奇妙な体験をしたそう。

◆ 第4話「金の卵」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

脚本:三輪江一《 初 》

【主な代表作】『家族ごっこ』『流し屋 鉄平』など

 

演出:山内大典《 6 》

 

主演:山口紗弥加《 2 》 ※初主演

【主な代表作】『ブラックスキャンダル』『絶対正義』『ラジエーションハウス』など

【主な奇妙作】『午前2時のチャイム(2007)』

【 注目ポイント 】

★ 14年ぶりの出演となる山口紗弥加が番組初主演!

『“世にも”ファンの皆さんの期待を裏切らない作品になっていると思いますので、ぜひご期待ください!』とのこと。

◆ プロデューサー陣

今回より、番組を担当するプロデューサーの方々の紹介も始めてみることに。

 

これらの方々は、特別編全体のコンセプト(ホラー中心でいくか、コラボ企画にするか等)や、映像化する作品の決定に大きく携わっているため、各特別編のクオリティを大きく左右する重要なスタッフとして、取り扱うべきかなと思ったので。

【 編成企画 (フジテレビ) 】(名前横は番組参加回数)

・渡辺恒也《 7 》

【主な代表作】『HERO (2014)』『海月姫(2018)』『逃走中(2018~)』など

【主な奇妙作】『'18秋』~『'21夏』

 

2018年秋より番組を担当している 『'19雨』事件のA級戦犯若手プロデューサー。

ヒット作の続編をよく任されることから、続編請負人なる呼び名もあるそう。

 

・狩野雄太《 11 》

【主な代表作】『全力!脱力タイムズ』『デート ~恋とはどんなものかしら~』『推しの王子様』など

【主な奇妙作】『人気番組競演編(協力P)』『'17春~'21夏』など

 

2017年春より番組を担当中の若手プロデューサー。

ドラマだけでなく『千鳥のクセがすごいネタGP』などの人気バラエティでも活躍中。

 

【 プロデュース (共同テレビ) 】(名前横は番組参加回数)

中村亮太《 9 》

【主な代表作】『ワケあって火星に住みました』など

【主な奇妙作】『'12秋(P補)』『'16秋(P補)『'18春~'19雨』『'20夏~'21夏』

 

これまで小林宙Pと共にお名前をお見かけしていましたが、並び順から見て今年から番組のメインPとなったであろう若手プロデューサーさん。(恐らく現在の公式twitterの中の人?)

 

また、昨今のYouTuberなどの異業種起用の発端はこの方ではないかな…?と思っていたり。ただ出演した方々から『番組Pさんが大ファンでオファーが…』という発言が度々なされているのもあり『公私混同してませんかい…!?(^^;)』と不安な要素もちょっぴり。

 

ネット文化どっぷりの世代が番組の中心を担うようになってきたのかなと思えば、隔世の感を抱いてしまいますね。今後の番組にまた新たな風を吹かせる……か!?

 

・関本純一《 3 》

【主な代表作】絶対零度』『江戸モアゼル』など

【主な奇妙作】『'13春(P補)』『'21夏』

 

こちらも若手の方のようですが、情報がほとんどないため不明。数年後番組のメインPになっていくのかどうか、今から要チェックですね。

◆ 雑感

今回の特別編で私が特に注目しているのは…… 

 

・監督自身が”自信作”と語る、お馴染みの松木ホラー最新作『スキップ』

・予告から漂う強いブラックな香りが妙に気になってしまう『金の卵』

 

以上2作品。

 

今回は、全員が初主演者&脚本家陣もほぼ新顔といったフレッシュな顔ぶれである一方、昨今の定番である飛び道具的なエピソードは見当たらず、手堅いところをしっかり抑えた保守的な作品群が揃ったなという印象。全編オリジナル脚本回なのもポイント高いですね。

 

そんな訳で、これまでの経験則から言って、今回は『真っ当に安定した回』となるのではないかなと。そこから加点ポイントがどのくらい出てくるかにかかっていますが、その辺は比較的穏やかな気持ちで見ていられそうです。

 

 

ほか細々した所で言えば、番組のPR企画から誕生した謎のキャラクター"西野ン"による『西野ンPRシリーズ』第3弾『西野ン壊議』が絶賛公開中。ファンには嬉しいあのキャラクターもゲスト出演しています。期間限定なので、プレイはお早めに。

 

livemeat.live

 

また'20夏同様、本編中に西野ンが登場する隠し要素が用意されているだけでなく、YouTubeの方でも西野ン本人による番組生実況が行われるそうです。意外と存在する西野ンファンの皆様は是非要チェックですよ! (詳しくは西野ンYouTubeチャンネルをご覧ください)

 

www.youtube.com

 

 

さあ!そんなこんなで、今年最後の奇妙なお祭りがもう間もなく!

 

「これを見なきゃ年が越せない!」というあなたも、「毎回つまんないと思いながらまた見ちゃうんだよな~」なんてあなたも、「実は初めて見ます」というあなたも……奇妙な世界で過ごす2時間10分を思う存分楽しんじゃいましょう!

 

'21秋の特別編は、2021年11月6日 夜9時より放送です。お見逃しなく!

 

奇妙漫画賞マイベスト&大予想!

当サイトでは現在ジャニーズ主演作の人気投票企画を実施中です。アナタの投票をお待ちしておりますm(_ _)m

 

docs.google.com


※ 当サイト主催の非公式企画のため、フジテレビ等とは一切関係ありません。

 


 

6月25日より募集を開始した『奇妙漫画賞』が、先月末を持って締め切られました。

 

これは『世にも』とWEBコミックサイト『少年ジャンプ+』がタッグを組み、開催されることとなった賞で、プロアマ不問、WEBや同人誌の掲載作品でも応募可能、さらに大賞には賞金100万円と番組での映像化が約束されるという超太っ腹な大型企画。

 

私としても、1991年の『ザ・テレビジョン』誌上企画以来、30年ぶりの一般公募ということで「これは見逃せない!」と、発表時から大注目。前回の公募は映像化は叶わず、失敗に終わってしまいましたからね。こういうチャレンジは大歓迎です。

 

そして、本企画は普通の公募とはちょっと違う要素が含まれているのをご存知でしょうか。実は通常の応募以外に、漫画投稿サイト『ジャンプルーキー!』での公開応募も用意されているため、なんと後者の作品はすべてWEB上で閲覧することが出来るのです!(応募一覧ページは7月30日より公開)

 

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実験作、意欲作はもちろん、思いっきり映像化を狙いに行ったものから『ダメ元で応募してみるか』という冒険の香りがムンムンと漂う作品まで、約3ヶ月間で集まった公開応募作品は全602作品!(うち、本人による応募取り消しが2作)。

 

そんなわけで、日頃から奇妙な世界に飢えている私としては、「世にもっぽい作品がたくさん読めるぞ!」と、ワクワクしつつ600作全てに目を通していった訳なのですが……

 

あれ…世にもの作風って、意外と理解されていない…?

 

と、思わせられる作品が結構あったんですよね。

 

世にも~は何でもありな世界観ではありつつも、『舞台はあくまで日常』『幽霊・妖怪・宇宙人モノは基本NG』『ちゃんとオチがあること』などの最低限のルールが(一部例外がありつつ)存在しているわけですが、それを知らずとも『ほん怖やJホラー映画とは違うよね?』くらいの概念は十分浸透しているものだと思っていたんですよ。ところが、蓋を開けてみると、意外とその辺が一緒くたにされているんだな…と。

 

例えば、応募されたホラー作品で(体感)半数近くを占めていたのが『幽霊や怪物の異様なビジュアルで怖がらせる系作品』。中でも『主人公の身に起こった奇妙な現象の正体(or 原因)は、こんな不気味な姿の化け物でしたオチ』はかなり目立ちました。昨今のホラー漫画では定番の構成ではあるので、そこからの流れだと思うのですが……本当に多かったです。そこのみを恐怖の軸に据える作品は基本この番組に無いですからね。

 

そのほかにも、『よくある怪談話や都市伝説もの』『ファンタジー世界や宇宙を舞台にした話』『主人公が死神、魔物、悪魔などのバトル物』『単なるデスゲーム物』など、番組の作風から離れすぎている作品や、不幸にも過去に番組でやったネタと丸かぶりしてしまっている作品も多数存在し、30年前に行われた一般公募が失敗に終わってしまった理由が、なんとな~く感じられたりも……

 

まあ、番組初期には、いくら説明しても「要は『本当にあった怖い話』を書けば良いってことですよね?」と作家さんの側から言われることも多かったらしいので、番組自体が難しいラインを目指しているせいもあるかもしれませんが……。

 

 

しかし。しかしです! 公開されている応募作品中に良いものがひとつも無かったのかと聞かれれば、明確にNO!と断言できます。

番組のテイストをしっかり理解したものから、世にもマニアを思わずニヤリとさせるようなものまで、未来の『奇妙な世界』を彩るに相応しいアイディアや魅力を持った作品も、多数存在しているのです。

 

そんなわけで今回は、ワタクシ白虎が独断と偏見で勝手に選んだ『ベスト応募作品』を部門別にまとめつつ、最後に大賞に輝く(かもしれない)作品をこれまた勝手に大予想してみよう!……という記事でございます!!!

 

では早速、各部門ごとのベスト作品からご紹介。

 

◆ アイディア部門

この部門では『展開やオチがやや物足りないものの、発想そのものは面白い!』と思った作品をご紹介。

★ 足を洗う (作:河野別荘地さん)

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『足洗い』という仕事をしている男を主人公にした、ややトボケた味わいのある作品。

『足を洗う』『手を染める』などの言葉遊びをそのまま漫画的に表現する発想が、世にものシュールコメディ枠にピッタリと合いそうな気がします。

★ 奇怪仕掛けの紙~デウス・エクス・ペーパー~ (作:亀井ルビコさん)

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ホームで電車を待つ主人公の目の前で飛び込み自殺が発生。するとホームの向こうに『飛び込め』のカンペを持った謎の男を目撃し……という、初手から一気に引き込まれる設定の面白さ。こういう日常を半歩踏み出してしまった感のある導入大好きです。

 

ファンにはお馴染みの某作品とややネタが被っていたり、ラスト近辺が全体のテイストからするとチグハグな部分があるものの、アレンジ次第ではかなり良い物が出来るのではないかな~と。

嘘発見器マスター (作:フクシマタカヲさん)

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刑事である主人公が、どこからどう見ても嘘を付いてるとしか思えない、汚い身なりの男を嘘発見器にかけるものの、全く反応せず「本当なのか!?」と悶々とする……という、シュールな設定のシチュエーションコメディ。

 

展開としてはもう一声、二声という感じですが、コメディの得意なスタッフが上手くアレンジすると『AIRドクター』のような傑作コメディに大化けしそうな気も。その伸びしろ高めのアイディアを個人的に評価しました。

ピクトグラムクラブ (作:ミミメヲさん)

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題名を見た時点で『これは絶対面白い!』と確信した一本。タイトルだけで120点じゃないでしょうか。簡単に狙えそうだけど、意外と思いつかない、まさにオリジナリティのあるアイディアと呼べるのでは。

 

簡略化することで様々な情報が削ぎ落とされてしまうという盲点を使ったブラックさも◎。映像としての奇妙さ、面白さを活かしてアレンジすれば、ブラック作にもコメディ作にもなれる振り幅の大きさを秘めた作品だと思います。

◆ 世界観部門

この部門では『番組の中でもこの世界観を味わいたい!』と思った、奇妙な雰囲気たっぷりの作品群をご紹介。

★ 深淵 (作:溝口さん)

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朝の通勤時間。駅のホーム。何故か電車とホームの隙間から線路に落ちてしまった主人公。上に上がろうにもあがれない。そんな時、ホーム下の空間に住む怪しい男と出会い──。

 

これですよ、これ!!! こういう空気感を私は最近の「世にも」に求めてるんですよ。

現代のお伽話のような、どこまでもドライで硬質な味しかしない一貫性も最高。大勢の人間と、孤独な主人公(とその周辺人物)の対比も最高。私の大好きな諸星大二郎の「不安の立像」も駅での奇妙物なので、こういう題材自体が好みなのかもしれないです。

★ ドアの隙間から お・い・で (作:ibukabuiさん)

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年季の入った世にもファンならばすぐにわかるであろう、90年代の某ホラー作品とまんまネタが被ってしまっている惜しい作品。

 

しかし、視覚的な見せ方の上手さ、余韻の演出の巧さによって、ネタ被りの粋を超えて十分奇妙な一本になっている所に、私の心は掴まれてしまいました。こういう上手い余韻が出せるスタッフさん、最近減ってきているような気がしますよ。素敵でした。

大麻泥棒 (作:洗井ツライさん)

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タイトルを見るなり「映像化できるか!(^^;)」と突っ込んだ一本。

しかし、なかなかどうして……状況設定、キャラクター、展開、情報、コマの見せ方、どれを取っても奇妙な雰囲気作りに寄与している、絶妙なバランスの作品になっています。

 

洋画っぽくもあり、無駄に情報を出さない潔さといい、こういうドライなテイストのホラー作品が今の「世にも」に増えて欲しいなと思わされました。出来ることなら、映像でじっくり見てみたいですね。

★冷静な彼女 (作:眼鏡野鼠さん)

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友人の家に遊びに行った主人公が、ベッドの下に潜む不審な男を発見。男を刺激せず、どのように友人と自然に部屋から逃げ出すかを一人冷静に思案する……というブラックテイストなコメディ作品。

 

作者本人が『世にも~のコメディ回を想定して描いた』と言ってるのも納得の奇妙な世界観。『友子シリーズ』『夜汽車の男』系作品はファン人気が高い一方で、意外とフォロワーとなる作品が少ないため、狙い目でもありますしね。コメディテイストをもう少し増やせば、より楽しい映像化になりそうです。

◆ ちょっと気になる…部門

続いては私自身が『何とな~く気になった』作品紹介を。私と同じくこれらオリジナリティー溢れる作品が気になったあなた……是非"オトモダチ"になりましょう。

★ 不眠 (作:柏村バンコクさん)

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アバンストーリー的な掌編。真夜中の不快な眠れぬ夜を一気に吹き飛ばすようなラストに、応募作品中、最大のカタルシスを感じさせられました。

★ 奇音 (作:四つ折りさん)

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内容としては、よくある不気味系ホラーという印象の作品ですが、まずは一読してみてください。

 

……さて、お気づきになられたでしょうか。私はラストの電話番号で「あれっ?」と思いました。

 

そう、実はこの漫画、様々な場所に『世にも奇妙な物語の過去作モチーフを散りばめた』マニア向けの隠し要素を含んでいるのです! 作者さんのSNSによれば、その数7個。あなたは全て見つけられますか?

★ ドミノ (作:ミミメヲさん)

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寓話的なお話ですが、私が特に気になったのは、劇中にストーリーテラーを起用した最初の投稿作といった部分。意外とこのパターンをやる方がいなかったので、実に新鮮でした(^^;)

★ 3.4% (作:ぺこ り太郎)

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『日常に潜む奇妙』というコンセプトに近くありながら、唯一無二の世界観を醸し出している一本。とにかく、見せ方、余韻の作り方が非常に私好みでした。同じ作者さんの『めくって食べろ』といい、画の力で引き込ませる漫画の力を実感させられました。

★なにをやってもダメな日 (作:SZAMUELさん)

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公開応募作品中、最後の投稿作。多くは語りません。最後の最後にとんでもない作品を生み出してくれました(笑)。

◆ マイベスト3

最後は、全公開応募作602作品から私が選んだマイベスト3作品を。

★ 蝉男 (作:いがぐりuさん)

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変わらぬ日常に退屈している主人公。そんな彼が働く会社にやってきたのは、昨日土から出てきたばかりという、余命一週間の蝉男だった……!という、シュールなコメディ作品。

 

ストーリー、テーマ、メッセージ……どれも王道中の王道路線。そんなベタの足場を持ちながら、最後まで高いテンションを持ってグイグイ読ませてしまう『蝉男』のインパクト大のビジュアルと、死ぬまでにやるべきことを全てこなす使命を負った彼の豪快なキャラクター性が最高に◎。漫画としても、映像化想定作品としても、実に理想的な方向を目指せているのではないでしょうか。

 

強引な設定も、めちゃくちゃな展開もまるっと奇妙なコメディとして楽しませてしまうこの筆力は、最近お手軽オマケコメディばかりになっている今の世にもに是非とも欲しい要素だと思いますね!

★ オトドケモノ (作:オクスツネハルさん)

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希望する物を何でも配達してくれる宅配アプリ『オトドケモノ』を使い始めた主人公夫婦に、奇妙な出来事が降りかかる……という、世にもの王道中の王道の入りから一気に読ませる一本。

 

この夏、数百作を読み進めていた私が『やっと世にもらしい漫画が現れた!』と、安心できた最初の作品でありました。本当にありがとう!(?)

★ 誰かが呼んでる (作:あさかわさん)

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ある日、主人公は踏切の向こうで「おーい」と手をふる謎の影を目撃し……という、チャールズ・ディケンズの名作短編『信号手』を思わせるような、日常系ホラー。

 

もう設定からしてとんでもない怖さ。生理的嫌悪を催すようなビジュアル勝負ではない、明日本当に出くわしてしまいそうな、世にも的なイヤ~な怖さがしっかり出ていて、私の好みにもバチッとハマる秀逸さ。

 

そして、衝撃のラストに向けて、しっかり組み立てられた構成も◎。やっぱりラストの見せ方が良いと、作品全体の印象がグッと引き締まりますよね。こういうセンスの良いホラーを最近の世にもでもいっぱい見たいものです。今回、一番映像で見たいと思った作品なので、どうにか映像化が実現してくれれば嬉しいんですが…!

◆ 大賞作品予想

ということで、最後は公開応募作の中から大賞に輝く(かもしれない)作品をズバリ大予想してみたいと思います。

 

ここまでは私の好みを中心にご紹介してきましたが、予想する上で外してならないのは、あくまで『世にも奇妙な物語での映像化』を前提にした賞であること。となると、面白さは当然のこと、『世にもらしさ』も受賞のキーポイントになるのは間違いないでしょう。

 

では、世にもらしさとは一体何か。この辺りはファンの間でも意見が分かれる部分でありますが、今回は歴代スタッフのインタビュー記事や、関連書籍などから伺える以下の方針を参考にしていくことにします。

 

  • 基本的に舞台は現代社会。(その延長線上の近未来社会もあり)
  • 単なる幽霊、宇宙人、怪談モノでないこと。(物語のキッカケとして使うのはアリ)
  • 奇妙な現象のみに焦点を当てず、主人公たちのドラマも描かれているか
  • 現代社会への風刺が含まれているか
  • 鮮やかなどんでん返しがあるか

これらを踏まえた上で、大賞に相応しいと私が太鼓判を押せる作品は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オクスツネハルさんの『オトドケモノ』です!!!

 

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コロナ禍でより一般的となった在宅ワークと、配達アプリという現代性。

普段の日常から奇妙な世界へスムーズに半歩踏み出している物語展開の安定さ。

奇妙なアプリを使う主人公についてのドラマも忘れず描けています。

より利便性を追い求めようとする、昨今の人間へのアイロニーもバッチリ。

そして、しっかりしたどんでん返しと、後味を残すブラックなラスト。

 

もうこれは、お手本中のお手本と言っても良いのでは!

 

面倒くさいマニアの私でも納得の完成度。初見で「もうこれで決まりだろう…!!」と思わされたのはもちろん、『ジャンプ+』では9月期のルーキ賞を受賞していることもあり、読者からの評判も上々。

 

もちろん、非公開応募作品にとんでもない傑作がある可能性も十分ありますが、少なくとも公開応募作の中ではダントツの受賞候補作であると思います! (しいて言えば、ソツが無さすぎるのがちょっと物足りなくもありますが(笑))

 

気になる結果発表は来月11月中を予定。さらに大賞作品は2022年の特別編で放送されます。番組史上初の一般公募からの映像化作品は、果たしてどれになるのでしょうか。

 

私の予想が当たるか、それともここをご覧のあなたの予想が当たるのか、それともとんでもないダークホースが現れるのか……。

番組の新たな歴史の1ページが刻まれる瞬間を、どうぞお見逃しなく!

'21夏の特別編 感想

はい、というわけで。『'21夏の特別編』が無事放送を終えました。

このブログをご覧になっている世にもフリークな皆様も、 31年目の世にも奇妙な物語……存分に堪能されましたでしょうか。

 

今回は、『全員が初主演』『植田&城宝監督が2話ずつ担当』といったマニア的な見所は勿論のこと、『日本でTOP10に入る超人気YoutuberとコラボPR動画を制作』『人気YouTuberがゲスト出演』『大人気声優をメインどころに起用』 など、全力でコア視聴率を取りに行ってやるぞ!という気合をビンビンに感じた特別編でもありました。

と同時に、1年ぶりに私の『当たり回センサー』がビビッと反応する、興味をそそられる作品群の数々が揃っている……ような気もして、期待十分。

 

また、2018年より編成企画を担当されている 『'19雨事件』の主犯こと 渡辺恒也Pによると、今回は「メメント」「ダークナイト」「インセプション」などで知られるクリストファー・ノーラン監督のテイストを意識して、脚本選びやアイディアまとめを行ったとか。

 

その辺の狙いと"番組コンセプト"とをどのように調和させているか、そして同じノーラン作品でも、個人的に大外れだった『プレステージ』方面ではないことを若干祈りつつ、じ~っくりと拝見させていただきました。

 

──はたして、私のセンサーは感度良好か、それともポンコツだったのでしょうか。

◆ 評価 

というわけで、各話の評価はこのような感じに。(最高は★5)

 

・『あと15秒で死ぬ』★★★

・『三途の川アウトレットパーク』★★★

・『デジャヴ』

・『成る』★★

・『総合評価:★★★

 

各話、バラエティに富んでおり、意欲作も多めだったとは思うのですが、所々で気になった箇所もいくつかあり、後半の失速具合も相まって『正直、期待していたほどは……』というのが率直な印象。

 

特に「デジャヴ」は、同じ脚本家さんの『3つの願い』同様、設定や展開に粗が多いのでちょっとガッカリしてしまいました。好きな人はハマれる作品だったと思うんですが、私には全く合わず……。ここが良ければ全体の印象も違ったんですけどね。残念!

 

あと、やっぱり130分で4話編成はテンポの面でも厳しい! 短編の良さって、技術よりもアイディアだけで勝負できる部分にあるわけじゃないですが。長尺になればなるほど、"見せる技術"や"新たな別アイディア"が必要になってくるわけで、新人中心となる世にもでは、その辺あんまり上手く行ってないと思うのですが……どうしたものか。EDも短縮されて余韻が全然ですしねぇ…。

 

さて、今回も昨年同様、早くも秋の放送が発表されておりますが……相変わらず秋の方がもっと面白そう!(^^;) それまでには、ジャンプとコラボした『奇妙漫画賞』の発表もありますし、その辺のことも併せて楽しみにしつつ、奇妙な秋の到来を待つこととしましょう。

 

最後に、スタッフ、キャストの皆さん本当にありがとうございました! 次回の奇妙も首を長くしてお待ちしております!

※追記 (7/1)

 本日、『'21夏』の視聴率が発表されました。世帯視聴率は前回から0.5%ダウンの9.6%。一方、個人視聴率は前回と同じ6.0%という結果に。

また、世帯視聴率のみで言うと、ドラマ部門では週間第7位。フジテレビの全番組中では、「ナイトドクター」に次ぐ、週間第2位という健闘ぶりとなりました。

 

《更新情報》

世にもの雛形となった単発ドラマ『フローズン・ナイト』のスタッフデータと、新たなBGMデータを200曲近く追加しました。