世にも奇妙な物語 ブログの特別編

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'22夏の特別編 感想

全国の世にもファンがTVやモニターの前に集まる年2回のお祭り、その前半戦となる『'22夏の特別編』が放送を終えました。

 

今回は、2015年秋から恒例となっていた事前プロモーション企画(「ががばば」「西野ン」等)を一切取り止め、公式Twitterを中心とした素朴なスタイルの番宣に。これはさらなる予算削減の結果なのか、それともマンネリ化や費用対効果を考えての英断だったのかは不明ですが、ただ穏やかに放送日を待つという過ごし方は久々で、逆に妙な新鮮味を帯びていたように思います。

 

その一方で『Kis-My-Ft2北山宏光や、元乃木坂46生田絵梨花といった若年層を意識したキャスティング』、『30年ぶりの一般公募の受賞作品が映像化』、『10年ぶりとなるお笑い芸人原作作品』など、PR企画休止の穴を埋めるような、世間的注目度の高い要素が充実した装いに。さらに今回からTVerでのリアルタイム配信もスタートし、視聴者にとってこの上ない万全の体制が整う形となりました。

 

そんな、またひとつ大きな節目を迎えることとなった(かもしれない)今回。一体どんな名作・珍作がお目見えするのか……いつも以上にじっくり鑑賞させていただきました。

では以下、毎度の如く感想をダラダラと。(評価は★5つが最高となっています)

◆ オトドケモノ ★★

原作は、昨年『少年ジャンプ+』とのコラボによって開催された『奇妙漫画賞』の準大賞作

私の方でも応募間もない頃から本作に注目しており、以前書いた記事の中でも『題材、展開、どんでん返し、風刺、どれを取っても世にもらしさを一番体現している!』と、大賞予想第1位に選んでいました。(結局大賞作無しになってしまいましたが…)

 

そんな、個人的にイチ推しの応募作でもあっただけでなく、完全な一般公募作の初映像化という番組史上初の偉業を打ち立てることとなった「オトドケモノ」。今回の特別編の中でも一番の期待作として注目しておりました。

 

 

……ところが、蓋を開けてみると、なんだか微妙な印象が残る結果に。

 

原作では『謎の空間に閉じ込められる』所がオチになっていたのですが、映像版ではそこからさらに二転三転の展開を追加。これは選考にあたって『さらにもう一展開、裏切りのあるラストがあれば…』という理由により大賞を逃してしまったことによる、必然的なアレンジなのでしょう。

 

その判断は大いに肯定できるのですが……個人的にはひねりを加え過ぎていて、逆にダラダラと続いているような印象を強く受けてしまいました。どんでん返しが起こる度に主人公が(CMが挟まるのも含め)いちいち仕切り直してるせいなんでしょうかね…どこかテンポも悪かったように思います。

 

 

引っかかった所としては、まず終盤の主人公が配達員になったシーン。

あのラストを持ってくることが判っておきながら、主人公が配達員になったことを先にガッツリ見せちゃうのは一体どういうことなんでしょう…? 

 

また、お姉さんが大量生産されたアンドロイド的存在であり、さらに彼女たちを監督する人間がいるなど、ストーリー上まったく機能していないどころか、ただアプリやキャラクターのミステリアスさをぶち壊すだけの余計なネタバラシには非常にガッカリしました。2010年の「ニュースおじさん、ふたたび」といい、こういう辻褄の合わせ方は好きじゃないですねぇ。無粋が過ぎる!

 

 

続くラストも、主人公が復讐として彼女の前に現れ続ける道を選んだのか、それとも脱出したさに奇妙な世界の一員として取り込まれてしまったのか…如何様にも取れる形での幕引きとなりましたが、イマイチ腑に落ちず。

 

仮に前者であったとして、妻側がアプリを使うのを止めてしまえば意味がない訳で 。何なら旦那やお手伝いに取りに行かせるという手もありますからね…大きな財力を手に入れた裏切り者への復讐としては効果が薄すぎることに。後者であっても、アプリ側に主人公を雇う意味が果たしてあるのかどうか、疑問に思う部分も。

 

 

イチオシの応募作品が映像化された嬉しさのある一方、程よく完成されていた料理に独自に加えた調味料がどうにもこうにも引っかかる……というわけで減点して★2つ。

 

こういったアレンジになってしまうのであれば、(多少ベタとはいえ)「プリズナー」的なオチにするか、原作通りにやってしまった方がスッキリして良かったんじゃないでしょうか。今後も準大賞作の映像化があるならば、どうか上手いアレンジをお願いしたいものです!

 

なお放送後から、本作のスピンオフ読み切り『オトドケモノアナザーズ』がジャンプ+で無料公開中。こちらも原作に負けず劣らず面白いストーリーになっているので、「オトドケモノ」の世界をさらに楽しみたい方は是非ご覧ください。

◆ 何だかんだ銀座 ★★★

記念すべき通算555話目は、村崎羯諦さんによる短編集『余命3000文字』に収録されている同名作品が原作。実はこれ、元々2019年に小説投稿サイト『小説家になろう』にて掲載されていたもの

近年投稿サイト発の映像化が増加傾向にありましたが、昨今の漫画・アニメ界を席捲している『なろう』作品まで世にもに登場とは……新たな時代の到来をまざまざと感じさせてくれます。

 

 

さて、本作は事前の公式コメントにもあった通り、どシュールな設定全開の問題作。一方でストーリー展開は少年とペットモノにありがちな王道路線となっており、その二つを組み合わせて生じる強烈な違和感を面白がらせるという、過去「どつきどつかれて生きるのさ」「JANKEN」「石油が出た」等でお馴染みの構造となっています。

 

正直この手のタイプの作品は、"ギャップの面白さ"という一本槍のみで勝負するため、そこからさらに派生した面白さを求めたいタイプの人間からすると、イマイチな印象になることが多かったんですよね。ところが、いざ本編が始まってみると……楽しく視聴している自分が

 

ここ最近のコメディ群は、演出側で過剰に面白さを盛ろうとする傾向が度々見られ、必要以上の悪ノリに思えてやや冷めてしまう部分があったんですが、今回はジュブナイル的な世界観に軸を置き、シュールな設定をくっきりと際立たせる落ち着いたトーンでの演出に。植田監督のコメディとしても、この雰囲気の作品は珍しく、笑いとハートウォーミングのバランスが絶妙な塩梅となっていたように思います。

 

フジの渡辺Pによると93年の映画『水の旅人 -侍KIDS-』(これまた懐かしい!)を意識したらしく、そこの影響も当然あるのでしょうが、結果的にこれまで私の中にくすぶっていた小さな不満点が一切無い出来となったことは、非常に嬉しい収穫でした。こういう植田コメディも悪くないなと。

 

 

続いて、賛否両論となったラストについて。原作では、会長がオカネモチだったと判明する所でエンドとなっていますが、ドラマ版での意外などんでん返しを受け、SNS上では「自分を捨てた主人公への復讐説」、「気に入った物に執着する習性により主人公を捕獲した説」、「会社に飼われる社会人のメタファー説」、「富裕層による搾取構造のメタファー説」、果ては「ボーイズラブオチ説」など、様々な解釈が飛び出す始末…(^^;) まあベタに考えると2番目でしょうね。

 

原作通りだと終盤の展開があまりにもミエミエすぎるため、アレンジを加えたかった判断は支持できるものの……個人的にはもうちょっと上手い見せ方があったような気がします。前フリが効いているので無理のあるオチではないんですけど、納得感がやや薄めで……本当に微妙なさじ加減なんですが…。

 

 

そして、もうひとつ不満点を挙げると……ちょ~っと番組コンセプトから逸脱してしまってないかな?と。

 

本来この番組は「現実から一歩踏み出した所にある奇妙」というのが基本コンセプト。どんなに奇妙な世界観であろうと、ファンタジー世界や宇宙を舞台にしたスペースオペラの様な物は取り扱わず、現実世界から奇妙へと迷い込んだり、その延長線上に生まれた奇妙な社会を生きる主人公を描く方針が昔から貫かれている訳ですよ。

 

一方、本作の場合は、昆虫のように徘徊しているお金持ちがいたり、子供がそれを飼うことが一般的になっていたり、ペット対象となっている存在が一般人より上の地位に就いているという不思議な構造など、法律や社会構造の変化では説明の付かない異様な世界観。それが主人公の日常であり、迷い込んだ訳ではありません。そのため、どこか次元の違う異世界の出来事を見せられているようで『片足が現実側に付いていない』印象をどうしても抱いてしまいました。

 

とはいえ、2001年の「ママ新発売!」くらいにぶっ飛びまくっていたら「ま、いっか!(笑)」という気持ちも無くはないんですが、あれもぶっ飛んでるのは表面の部分だけで、基本構成そのものは、ママに幻滅した女の子が新しいママを買うために不思議な店へ行くという、『現実から奇妙な世界へ』というコンセプト通りの作りになっていますからね。

 

本当に小さ~~~~いことなんですが、このラインを超えてしまうと悪い意味で"何でもあり"になってしまうので、ギリギリの所で踏みとどまってもらえたらなぁ…なんて、マニアとしては思うのでした。『蟻の穴から堤も…』なんて言葉もありますし。……面倒くさいですね。すみません。

 

…というわけで、十分楽ませてもらったものの、小さなモヤモヤ2個分を差し引いて評価は★3つ。何だかんだ言ったものの、ネット上での評判も上々でしたし、こういったしっかり楽しめるコメディは今後もどんどんチャレンジしていってもらいたいです!

◆ メロディに乗せて ★★★★

今回唯一のオリジナル作品。近年「燃えない親父」「優等生」など、視聴者にインパクトを残す作品を手掛けられた天本絵美さんが脚本を担当していることもあり、一番のダークホース候補として注目しておりました。

 

で、肝心の結果はというと……スタッフ、やりやがったなと(笑)

 

 

作中で煽りに煽っているので、とんでもないバカオチになるであろうことは薄々感づいていたんですよ。そんな最中「まさか?」と妙な想像が脳裏をよぎり、ドキドキしながら見届けた結果……しっかり笑わせていただきました(^^;) なんというメタなオチ!! 「今回のテラーパートは映画館が舞台か。久々だなぁ」なんて思ってたら、それすら伏線だったとは。まんまとやられてしまいました。

 

いやー、完全に読めてたとはいえ、期待を裏切らなかった所が実に良いです。最近全然なかったじゃないですか、こういう一発ネタに全力を賭けるタイプの作品。しかも、これまでの「世にも」で一度もやらなかった、ある意味で禁じ手のネタですよ。ちょっとした感動まで覚えちゃいましたね。

 

私の評価基準の中には、面白い脚本や雰囲気たっぷりの世界観に並び、"これまでの作品群を踏まえ、いかに新しい事にチャレンジしているか"という項目も入っているんですが、見事にこのアイディアを堂々とやりきった姿勢は、大いに評価するしか無いでしょう。

もう大体のパターンをやり尽くしてしまっていたと思いきや、まだまだ「世にも」にはやれることがあったし、それをやってしまおうという精神がちゃんと残っていたんですねぇ…(T_T) 良かった良かった。

 

 

もちろんオチのインパクトだけでなく、コメディ、サスペンス、ラブストーリーと、「優等生」同様にあらゆるジャンルを行ったり来たりする楽しさもバッチリでしたし、後半の3つのBGMが入り乱れるシーンもクスリと出来て、満足度も高め。

彼氏が主人公を刺すシーンなんかは、初見「ちょっとご都合的すぎるかな…」と思わなくもなかったですが、こちらは改めて見返すとしっかり前フリが存在しているため、ある程度納得できるものに。

 

 

一方、不満点。1つ目は、毎度のことながらもう少しコンパクトにしたらもっと良かったのになと。天本さんらしい丁寧な仕事ぶりではありましたが、やっぱり冗長さというのは隠しきれないというか何というか。

 

2つ目は、本当に贅沢な事を言うんですけど……あのままテラーの語りを経てEDに入ってくれてたら最高にエモかったんじゃないですか!?。 あのBGMが流れて終わるのは番組であって、作品そのものが終わるのは「プレゼント」「殺人者は後悔する」「ファナモ」の3例しかない…というのもありますしね。それで終わってくれたら、もう完全に心掴まれてたのに……ってやっぱり贅沢でしょうか。

 

というわけで(?)、チャレンジ精神を大いに買いつつもちょっぴり減点して評価は★4つ。こういうオチに大きく重点を置いた作品の登場に、今後も期待したいです!

 

 

その他、細々した所では、年始頃にSNSで大流行した『落ち着いて聞いてください』パロや、近年ニコニコ動画で火がついた「スネ夫が自慢する時のテーマ」など、ネットユーザー向けの小ネタが目立ったのも印象的でした。その辺に親しんでいる若い世代が番組の中核になっているんだなと改めて実感。いや~今後こういうネタにどこまで付いていけるんでしょう、ちょっぴり不安だなぁ…(^^;)

◆ 電話をしてるふり ★★★

原作は、吉本所属のピン芸人 バイク川崎バイク(BKB)さんによる同名のショートショート。元々2020年のコロナ自粛期間に書き始めた物だそうで、発表当時に『映像化してほしい。世にも奇妙な物語のいい話ブロックとかとかで』とおっしゃっていた所、2年後にまさかの実現となりました。

 

 

さて、率直な感想としては、割りとベタなハートウォーミング物といった感じ。ここまで直球に泣かせにかかるタイプの話を見ると「うっ…」となっちゃう質ではあるものの、掴みのあるキャッチーな入りに加え、テンポの良い短編だったこともあり、意外と好印象でした。

 

やっぱりこれくらいの時間配分であればこそ、短編の魅力も活きてきますし、これぞ「世にも」の真骨頂だなと思わされるばかり。ここまでハイカロリーな作品が続いていたこともあり、この爽やかな味わいは、私としても非常に有り難かったです!(笑)

 

 

ツッコミどころとしては『スピーカーにすれば良いのでは?』『何で主人公にだけ話をしないの?』『何で急に最後ってことになるの?』という所が挙げられますが、原作者によると『本人と喋ると通話自体ができなくなるという天国側の事情』があり、『主人公の嫁入り前のタイミングで最後に話をしようという思いがあった』という裏設定があるんだそう。

 

……とはいえ、見ていてその辺が引っかかる人が結構多いと思うので、裏設定に留めておくよりかは、もう少し上手くその辺の説明を処理できていれば良かったのではないかなぁ~と思ったりも。単なる説明不足・ご都合展開に見えちゃいますしね。

 

気になる部分やベタな所は多少あるものの、色んな意味で濃かった全体を最後にグッと締めてくれた丁寧な作りを加味し、評価は★3つ。今回久々にハートウォーミングが最後に来ることになりましたが、昔からのファンからすると、やっぱり感動物で締めてこそ古き良き特別編って感じがしますよね。

 

 

最後に、本作を語る上で触れないわけにはいかないラストシーンの解釈について。

放送後、SNSにて『ラストで主人公の写真が仏壇にあるってことは死んだの!?』と、視聴者の間で解釈が二分し、大きな話題となりました。

 

私としては「あそこで主人公の死を出すのは、(どんでん返しとしても)全体の流れやテーマから見ておかしすぎる」、「主人公が死んでいるなら位牌が2つあるはず(又は繰り出し型)だが、1個のまま」、「仮に遺影だとしても、置き場所や父の遺影を手にしている写真のチョイスが不自然すぎる」等の点から、『主人公が死んだとは全く読み取れないため、確実にハッピーエンド』という立場。

 

しかし、このシーンは原作には存在していないオリジナル要素であることに加え、テラーの語りが「あなたが見たのは他人とは全く異なる物語だったかも…」という内容であったため、「ひょっとしてスタッフが狙っている可能性もある…?」とじわじわ迷いが生じていた部分も。ここ最近は、唐突なブラックオチも多いですからね。

 

そんな風にモヤモヤしていた矢先の6月24日。原作者のBKBさんが自身のYoutubeチャンネルで、本作についての解説動画を公開し、制作側の意図が明かされました。

 

youtu.be

 

動画内の説明によると、あくまで『結婚式が無事に終わって、その時の写真を仏壇に飾ってあげた』というシーンであり、「制作サイドはそんなつもり(主人公が死んだ)で出してない」……とのことで、やはりハッピーエンド説が正解である模様。結局、誤解を招いた原因は『やや不気味な感じにも見える演出をしてしまった』ということみたいですね。

 

しかし、世の中には作者の意図よりも、作品それ自体を重視する"テクスト論"という考え方もありますし、BKBさんも「ブラック派を否定する気はなく、さすが世にもファンだと思った」「その人がそう思ったらそれが答え」「むしろ怪我の功名で、考察が繰り広げられて嬉しかった」とおっしゃられているため、結局はテラーの言葉通り『あなたの解釈次第』という所に落ち着いてしまうのかもしれません

 

これを読まれているあなたは、どう解釈しますか?

◆ 総評 ★★★

前回の記事にて、ジャンルごとのバランスが取れていることからいつもの世にも奇妙な物語を期待しているファンの方には、ホッとできる特別編になるでしょうねと書きましたが……ホッとできるどころか、あまりの乱高下に終始振り回されっぱなしでしたよ!(笑) 

 

とにもかくにも今回は「何だかんだ銀座」「メロディに乗せて」の2作に尽きるでしょう。これらの意欲作がしっかり結果を出した形になったかなと。SNSでもこの2作は特に好評の声を見かけることが多かったですしね。私としても、去年の特別編より満足度は高かったです。

 

 

ほか、マニア的な目線から言えば、2018年から若手スタッフとして携わり、昨年にメインプロデューサーとなった中村亮太氏が、今回自身初となる単独プロデュースをすることになったこともあってか、いつも以上に意欲作が揃っていたように思います。

 

かつて後藤Pが初めて単独で手掛けた『'14秋』以降、様々な新しい風を吹き込んでくれたように、中村Pも今後の「世にも」を背負って立つメインプロデューサーとして、20年代の番組を引っ張っていってくれること間違いないでしょう!

 

そんな訳で、今後の中村P主導による「世にも」に期待十分!……と手放しで言えたら良いんですが、実はここ最近の動向を見ていて、若干心配な気持ちがあったり。

 

 

というのも、著名なYouTuberで加藤純一さんという方がいらっしゃるそうなんですが、実は中村P…その加藤さんに関係している方を、毎回キャスティングするという謎のこだわりを持っているようなんですね。

 

全てSNS経由で知った物であるため、漏れがあるかもしれませんが、ざっと羅列してみると……

 

  • 20秋「アップデート家族」(加藤さんの飼い犬ハナちゃん)
  • 21夏「三途の川~」(加藤さんと親しいYoutuberの"もこう"さん)
  • 21秋「優等生」(加藤さんとラジオ番組をやっている"オーイシマサヨシ"さん)
  • 21秋「優等生」(BGMにオーイシマサヨシさんと加藤さんが歌う楽曲を使用)
  • 22夏「オトドケモノ」(加藤さんと親しいYoutuberの"みゃこ"さん&再び飼い犬のハナちゃん)

といった具合に、偶然と呼ぶにはあまりにも出来過ぎた流れ。(ほか「メロディに乗せて」で流れた「ザナルカンドにて」というBGMも、ファンの間で有名なネタに関係している模様)。

 

これらの開始時期や、公式Twitterでの発言などの状況証拠に加え、加藤さん周辺からも『番組プロデューサーが大ファンらしい』、『キャスティング権を持っているプロデューサーさんから直接オファーが来た』などの発言が目につき、中村Pの意向と見てほぼ間違いないでしょう。

 

加藤さん関係以外でも、近年パチスロライターの方など異業種のゲスト出演も目立っておりますが、これも『Pがファンだからオファーが来た』という話がチラホラ聞こえてきており、『好きな有名人をチョイ役でも良いから使いたい!』という思いが相当強いのが窺い知れます。

 

もちろん、プロデューサーにはそういう権限があるため、好きにキャスティングすること自体は問題ありません。聞いた話では『TVを見ない世代にもPRしたい』という説明があったそうですが……にしては、偏りすぎているような。

 

さらに、これがキッカケで(?)プロデューサーが昨年行われた加藤さんの結婚式に招待されたという関係者の話を耳にすると、『番組を利用して、好きな有名人とお近づきになりたいだけじゃ…?』という、ミーハーな職権乱用感をやや感じてしまい、面倒くさいマニアとしてはやや身構えてしまったりもするんですよねぇ…。

 

中村Pが加藤さん関連をよほど好きなのか、何が何でも加藤さんご本人を起用するために外堀を埋めようとしているのかはわかりませんが、明らかに個人的な事情が絡んでいるのはほぼ確実。「ちょっと番組を私物化してない?」という思いと「でもちゃんと一定のクオリティの物出してきてるし…」という思いの狭間で、去年辺りから何とも言えない気持ちになっていて…う~む…(^^;)

 

そんな私の心情は置いといても、加藤さん周りのファンの間で年々「媚びていて寒い」「ネットノリを出してきて恥ずかしい」「ズブズブじゃないか」等の否定的な声が増え始めており、変な方向での炎上を招くような事になったら怖いなぁとハラハラもしていたり。ジャンルは違えど、オタクやマニアってこういうやり口を嫌うものですからね…。

 

ひとまずの所は今後の展開次第ですが、前々任の後藤Pが世にもの可能性を広げる動きを見せてくれたように、中村Pも何かしら番組をさらに飛躍させてくれる様な進め方をしてくれることを祈るばかりです。

 

その辺りの不安と期待も加味して全体の評価は★3つ。「メロディに乗せて」の挑戦的姿勢を鑑みて★4でもよかったかもしれませんが、ここはあえて厳し目に。せめて「オトドケモノ」がもう少し納得の行く出来であれば…。

 

 

最後に、スタッフ、キャストの皆さん。本当にありがとうございました!

EDでは2年ぶりに次回予告がありませんでしたが、既に秋SPの放送も決定しているようですし、今回の好評に弾みを付けて、よりいっそう楽しい奇妙が見られることを楽しみにしています!