世にも奇妙な物語 ブログの特別編

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中国版「世にも」情報 その6

我らが「世にも奇妙な物語」2度目の海外リメイクであり、初の中国版シリーズとなる「不思議な夏」。

 

本来ならば今日7月31日が配信予定日でしたが、諸々の事情により8月8日に延期に。

しかし、ようやくここに来て番組の詳細や予告編が続々と公開されるようになりました。

 

というわけで、今回も中国版世にもに関する情報を一挙ご紹介していこうと思います。

 

※ 掲載している翻訳文は、Web翻訳や辞書を参考にした素人翻訳によるもののため、間違っている表現が多々存在していると思われます。大まかな内容を掴む程度のつもりでご覧ください。

 

◆ 予告編

 まず7月26日には、アメリカの動画配信サイトDramaFeverでの配信が決定し、予告編が公開されました。アメリカ国内では、このサイトのみの独占配信ということになるようです。

 

http://www.dramafever.com/clip/866/Mysterious_Summer_Trailer/

アメリカ以外の国での視聴は出来ないのでご注意ください。

 

続けて7月28日にはiQIYI娯楽より、ハートウォーミング版の予告編が初公開。

感動を全面に押し出した内容に、一瞬「番組間違えた?」と思ってしまいそうに(^^;)

 

中国向けにはこういうハートフルな要素も必要なんでしょうかね。噂では、これからホラー版、恋愛版といった予告編も随時公開されていくようです。

 

清純派の古川雄輝がカメラ愛好家に扮し、温かみのある男性として本の海を漂っていく《不思議な夏》のハートウォーミング版予告編( http://www.iqiyi.com/v_19rrmueb2o.html

 

チャンネルはそのまま、サプライズはまだまだありますよ!

 

翌29日には、iQIYI予告より、最終(究極?)版予告編が公開。

こちらは前述のアメリカで公開されたものと配信日の記述が異なるだけで、ほぼ同じ内容です。

 

中国版《世にも奇妙な物語》が《不思議な夏》と改題し、古川雄輝がカメラが趣味の清純派役として、チャン・シンユァン扮するヒロインと奇妙なラブストーリーを繰り広げます。

 

【《不思議な夏》最終版予告編】

http://www.iqiyi.com/v_19rrmue8yw.html

 

8月8日、iQIYIとPPS影音より独占配信。

 

そこから少し遅れてiQIYIドラマ(iQIYIっていくつアカウント持ってるんでしょう…(笑))でも宣伝ツイートが。

 

【不思議な夏 最終版予告編】

 

フジテレビとiQIYIの共同制作による《不思議な夏》。

古川雄輝、チャン・シンユァン、イエ・ズーシン、マー・スーチュン、ワン・チュアンチュン、ゴン・ベイビーら実力派スターが集合し、15の素晴らしく奇妙なストーリーを繰り広げます。

 

制作では細部にまで気を遣い、内容も精巧かつ美しく、《霊魂擺渡》以上の素晴らしいドラマを自製することができました。8月8日より公開です!

 

 さて、ここからは上記の予告編で気になった箇所をいくつか翻訳してご紹介。

 

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世にも奇妙な物語》中国版

 

うぉぉぉぉぉぉぉ~!(T_T)

ちゃんと《世にも奇妙な物語》の公式的なシリーズであることを表明してます!

日本の宣伝では今の所一切触れられてなかったんですが、一応安心しました(笑)

 

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過去不会重来 未来無法予知

 

こちらのフレーズは他の宣伝素材でも使われているので、番組自体のキャッチコピーだろうと思われます。恐らく『これまでの日常には戻れず、これから先どうなるかもわからない』という意味でしょう。

 

なお、一部資料では「奇聞異事 妙不可言」(言葉にできない奇妙な出来事)というコピーも使われていました。

 

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2014年8月8日、奇妙な旅が始まる

 

劇中のシーンも翻訳もしたい所ですが、ネタバレになるのもアレなので触れません。ご了承くださいm(_ _)m

※ 8/2追記 ※

 8月1日に、iQIYIドラマから愛情版予告編が公開されました。

 

古川雄輝、イエ・ズーシン、マー・スーチュン、ワン・チュアンチュンらが主演し、間もなく皆さんの前に登場する《不思議な夏》の愛情版予告編を初公開。
 

彼女は思っています「私はあなたのカメラになりたい。この想い出が瞬間から永遠に変わるから」

 

http://www.iqiyi.com/v_19rrmtpd4g.html

※ この動画は中国国内でしか視聴できないのでご注意ください。

※ 8/4追記 ※

 8月4日に、iQIYIドラマからパニック版予告編が公開されました。

 

8月8日より配信される《不思議な夏》のパニック版予告編を初の独占公開。

 ( http://www.iqiyi.com/v_19rrmtw3po.html

※ 8/5追記 ※

 8月5日に、iQIYIドラマからホラー版予告編が公開されました。

 

古川雄輝、イエ・ズーシン、ワン・チュアンチュン、ゴン・ベイビー、マー・スーチュン等のスターが出演する《不思議な夏》のホラー版予告編を公開。

 

http://www.iqiyi.com/v_19rrml8n08.html

※ 8/6追記 ※

 8月6日に、iQIYIドラマから恐怖版予告編と、前述のハートウォーミング版予告編のショートバージョンが公開されました。

 

国内初となる奇妙を題材とした自社制作ネットドラマ《不思議な夏》。

このドラマはiQIYI、亜細亜伝媒、フジテレビの共同出資により制作されており、iQIYIチーフコンテンツ官のマー・ドン氏は、プロデューサー、演出家、専門チームらの手により、映画並みのクオリティであることを保証しますと語りました。

 

【不思議な夏 恐怖版予告編】

http://www.iqiyi.com/v_19rrmk9g5w.html

 

【不思議な夏 ハートウォーミング版予告編 (Short ver)】

( http://www.iqiyi.com/v_19rrmk9fr4.html )

 

◆ スチール&制作スタッフデータ

 

29日には、iQIYIからスチール写真もいくつか公開されました。

 

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左上から「ファンレター」「検索依存症」「消えない女 (下2枚)」の物だろうと思われます。

 

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続けて古川雄輝さん演じるストーリーテラーのスチールから2枚。

なんとこれらのスチールのダウンロードサービスまで行われており、彼の人気の高さが窺えます。

 

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こちらは、恐らく番組のポスターデザイン。《世にも奇妙な物語》中国版の文字もちゃんとあります。

 

下部には、スタッフの名前が掲載されていたので、以下に書き写してみました。

その中で世にもに携わったことあるスタッフさんには★を付けています。

 

演出:久保田哲史、桂言

メインキャスト古川雄輝、馬思純,王伝君,葉祖新,陳昊,ゴン・ベイビー,張辛苑

 

制作:iQIYI、亜細亜伝媒、フジテレビ

 

製作:ゴン・ユー、桂延文、大多亮

製作部長:馬東、任志強、前川万美子

製作統括:張語芯、黄楚岩、小杉雅博

プロデューサー:馬継鵬、桂延文、久保田哲史

 

編集:王兆楠

撮影指導:貝谷慎一()、福田陽平、張晨暁

照明指導:小西章永、杉本周士()、陳紅偉

音楽制作志田博英()

録音指導:曹赫然

美術指導:王一凡

 

出演:鈕宝平、陶慧、李夢、阮偉旌、王野、彭暁冉、韓承羽、王怡、匡冠栄、雷牧、喬喬、劉維、王家強、チャン・チォン、関雪盈

 

◆ その他記事

さて、予告編や詳細が公開され、後は配信日を待つだけだろうと思いきや、29日夜に、突然驚きの発表が。なんと《不思議な夏》の公開記念イベントなる物が8月6日に開催されるとのこと。

 

【《不思議な夏》公開記念イベント 参加者募集】

 

来たれ《世にも奇妙な物語》ファン!

 

iQIYIの自社制作ドラマ《不思議な夏》の公開記念イベントが8月6日に北京にて開催されます。メインキャストの古川雄輝、チャン・シンユァン、イエ・ズーシン、ワン・チュアンチュン、ゴン・ベイビー、ワン・イエらが一堂に会します!

 

アイドルを至近距離で見たい皆様はプライベートメッセージでお申込みください!

(メッセージ内容:《不思議な夏》申し込み&氏名&電話番号)

 

う~ん、是非行きたい!

 

世にも奇妙な物語》ファン来たれと言われたら、こりゃもう是が非でも行くしかないでしょう!という感じですが、パスポートを持ってないですし、さすがにこの時期土壇場での海外旅行は日常生活で失うものが大きすぎるので、ここは我慢して後々の報道を待つしかないですね。DVDの特典映像やiQIYIでの動画配信を密かに期待しておくことにします。

 

お次は、7月30日の読売新聞夕刊に掲載された《不思議な夏》の記事。

どういった形式で配信されるのか気になっていましたが、まさかの全話一斉配信なんですね。

 ※8/6 追記※

同じ記事が、読売オンラインにて掲載されました。

( http://www.yomiuri.co.jp/culture/tv/tnews/20140730-OYT8T50132.html )

 

【中国で連ドラネット配信 独自番組の争奪戦 背景に】

 

フジテレビは中国のインターネット動画配信会社と共同でオリジナルドラマ「不可思議的夏天」(全15話)を制作し、8月8日から同国で無料配信する。同局によると、日本のテレビ局が海外向けの連ドラを制作し、ネット配信するのは初めて。

背景には中国内の配信ビジネスの競争激化で、現地企業が独自のコンテンツ(番組)を奪い合っているという事情がある。

 

「不可思議的夏天」は北京を舞台にした1話完結のドラマ。15人の主人公たちが不思議な世界に迷いこむというファンタジーだ。ロケは中国で行われ、出演者もほとんどが中国人。日本人では俳優の古川雄輝が全体の案内役を努め、第15話では主演する。演出とプロデュースは「医龍」「東京タワー ~オカンとボクと時々オトン~」などを手がけた久保田哲史だ。

 

1話の長さは18~36分程度で、初日から全話を一挙に配信する。

久保田プロデューサー(P)によると、「中国はスピードがとんでもなく速い。1話が長いと飽きられてしまい、続きは1週間後、では見てもらえない」という。

 

制作のきっかけは、昨年中国で公開した「101回目のプロポーズ」のリメイク映画が大ヒットしたこと。

今回手を組むのは中国の動画配信会社「iQIYI(アイチーイー)」。久保田Pは「基本的に違法動画がなく、代金の支払いもしっかりしている。信頼できる企業だ」と話す。

 

今回の事業でビジネス面を担当する早川敬之ゼネラルプロデューサー(GP)によると、サイトは「無料広告配信モデル」で、再生回数に応じてフジに収益が配分される仕組み。目標は2億ビュー(再生)だという。

 

中国では大手数社によるネット動画配信事業の競争が激化。

ハリウッド映画や韓流ドラマなど、コンテンツが奪い合いになっているという。

早川GPは「各社、他社にない独自のコンテンツがほしい。そんな中『日本の』『オリジナルドラマ』に目をつけたのがiQIYIだ」と解説する。

 

過去の番組はネット配信を前提とせずに作られたため権利処理が難しいほか、たとえば1話1時間で作られたものを30分に編集する、といったことも契約上できない。

「それでは先方の要求に100%応えられない。それならオリジナルで、ということになった」と久保田Pは話す。

 

今後、日本のテレビ局の「海外進出」は活発になっていくのか。

早川GPは「中国の利用者は週末、手元のモバイル端末でドラマ15話くらいを一気に見てしまう。マーケットは今度もどんどん大きくなっていくだろう」と分析する。久保田Pも「ただ『権利処理が大変』とじっとしているのではなく、リスクを背負いながらもとりあえず『やってみよう』と判断した。世界に置いてけぼりにされてしまう前に」と話している。

※ 8/2追記 ※

こちらは、7月31日に新浪娯楽で掲載されたの記事。

「オソロ」「明晰夢」のあらすじがこっそり紹介されています。

 

古川雄輝が中国市場に進出へ。夏版《世にも奇妙な物語》で主演】

 

大人気漫画を映像化した「イタズラなKiss ~Love in TOKYO~」により中国で大人気となっている日本の男性スター古川雄輝が、8月8日に配信される《不思議な夏》で中国ドラマ市場に初進出することがわかった。

イエ・ズーシンやゴン・ベイビーらのスターの協力により制作されたこのドラマは、各種の“奇妙”をテーマにどんでん返しを含むストーリーで知られる《世にも奇妙な物語》唯一の夏バージョンだ。

 

◆ 奇妙な夏の日:古川雄輝主演の夏版《世にも奇妙な物語

 

約20年もの間、日本の長寿ドラマ《世にも奇妙な物語》はその無限の想像力により、多くの“世奇(※中国での略称)”ファンを形成している。非日常な生活や境遇、各種の“奇妙さ”、どんでん返しなどがこの番組に多くの人を惹きつけている原因だ。

“世奇”は既に500話近いストーリーを放送しており、ホラー、サスペンス、奇妙、感動、コメディーといった大半のジャンルが含まれている。1997年から“世奇”は毎年の放送が春と秋の特別編に固定化され、毎季ごとに5つのストーリーが流されている。

 

《不思議な夏》は《世にも奇妙な物語》の中国版として8月8日より配信され、春と秋の間に制作される唯一の夏版“世奇”だ。本作は15のオリジナルストーリーによる構成で、それぞれ撮影手法や主演が全て異なっているほか、演出、脚本、カメラマン、音楽などのほとんどが日本人スタッフによって制作されている。

演出の久保田哲史は日本のドラマ「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」「医龍」などを手掛け、撮影指導の福田陽平は有名な日本映画「告白」に参加しているほか、各話のシナリオも本家“世奇”の脚本家が執筆している。

これら最強の布陣が、日本の映画やドラマを手がけた熟練の技術をそのまま用いることで、《不思議な夏》は、目先の利益を優先して内容を疎かにすることをせず、“世奇”の魅力を保つことができるようになったのだ。

 

全てのストーリーは短編ながらも鋭く、至る所で緊張感たっぷりにハラハラさせてくれる。

展開が進むに従い、主人公が障害を乗り越えても、さらなる危機に次々直面し、問題が完全に解決したと思った時、さらなるサスペンスが……。

つまり、真相が明らかになったと思いきや、その先にこれまで隠されていた予想外の驚きが待っているわけだ。《不思議な夏》でも、途中でオチが読めたと思っていたはずが、本当のラストを誰も予測することができなかった。

 

《オソロ》では、モデル界の寵児である戴美紀が、彼女と全く同じ服装の女性と出会って以降、その“影”に付きまとわれることとなる。徐々にその“影”は彼女の会社や店に現れ、ついにはボーイフレンドと会うようになってしまう。ある日、とうとう“影”は彼女が住む家にまでやって来る。果たして彼女の運命は……?

 

明晰夢》では、教授の蕭正斯が妻を亡くした事から来るショックを、心療内科医である叶弥生に治療してもらうことになる。叶弥生は“明晰夢”を用いた治療法を使っており、それで患者の心の傷を癒しているのだ。蕭正斯は毎回眠りにつく度、自分が妻を殺す殺人犯となる夢を見るため、ショックのあまり声が出なくなる。教授の夢は事実なのか? ならば法の網をかいくぐり、平然と暮らしている凶悪犯なのか? その真相は誰にも予想できない物になっている。

 

◆ 奇妙なサプライズ:古川雄輝が贈る超弩級な“ゾクゾク”の夏

 

日本版《世にも奇妙な物語》では、各話ごとに登場するサングラスのおじさんこと、ストーリーテラーが物語の主な内容を語ってくれる。一方の《不思議な夏》では、サングラスのおじさんから、イケメンの古川雄輝がその役を担う。昨年、有名漫画を原作とした「イタズラなKiss」の放送後、彼が演じる入江直樹は多くの少女たちにとって最高の男神となった。

彼が発する心地よい声は、多くの人々から“声で操られる”“耳が妊娠する”などと評されており、今回の《不思議な夏》でも、視聴者に古川雄輝の素晴らしいパフォーマンスを見、モノローグを耳にさせることで、期待通りに満足をさせるはずだ。古川雄輝の中国内人気は未だ高いため、中国の映画やテレビなど、各方面が彼に関心を持っているという。

 

ストーリーテラー以外に、古川雄輝は第15話《惑星欠片》の主演を務めており、多くのファンへのサプライズを忘れていない。彼が扮する北京にやって来た日本の留学生で、カメラが趣味の“イケメン”本多京一と、“豆板女神”ことチャン・シンユァン演じる盲目の美女による、感動的かつサスペンスを含んだ“ゴースト/ニューヨークの幻”風の物語が展開される。

 

それ以外に、本作にはイエ・ズーシン、ゴン・ベイビー、“関谷神奇”のワン・チュアンチュン、ハン・ チョンユー、ポン・ウェンラン等のスターが、夏版《世にも奇妙な物語》のため共に熱演し、ゾクゾクの夏を連れてくることになっている。

 

◆ 雑誌記事

 最後にご紹介するのは、7月28日発売の《電視劇(ドラマ)》という雑誌に掲載された《不思議な夏》の特集記事。

 

これまでいくつかの雑誌で記事が掲載されていたようですが、大半が同じ内容の物を簡単にまとめていただけだったのに対し、こちらの雑誌では、古川雄輝さんだけでなく、演出を務めた久保田哲史監督の独占インタビュー、グラビアまで扱った怒涛の5ページという濃い内容。

 

馴染みの無い簡体字が延々と続く誌面と、いくらやっても終わらない翻訳に、一時「翻訳男」なるタイトルが頭をよぎりましたが、なんとかやってみました。

 

……ただ、やはり芸能誌スラングが多いらしく、かなり難しかったです。

どうしてもわからなかった部分は「多分、こんな感じの事を言いたいのだろう…」で処理しているので、4~5割程度の信頼度のつもりでご覧ください。ド素人にはこれが限界です……(-_-;)。

 

ひとまず今回は特集記事の中から2~3ページ目をご紹介。

 

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【“奇”を求め、“妙”を探るゾクゾクの夏《不思議な夏》】

 

[世にも奇妙な物語]中国版の撮影が終わり、タイトルが[不思議な夏]と改題された。このニュースは大きな衝撃と驚きの声を呼び、様々な所で議論となり、賛否両論が巻き起こっている。

 

肯定派からは、中国ドラマのテーマ範囲を開拓でき、さらに日本オリジナルの物と違って、馴染みのある言語や舞台によるストーリーは、国民にとってより親近感を持てるだろうと賞賛されている。

 

一方の否定派からは、郷に入っては郷に従えとばかりにうわべだけを変えた事により、原作のテイストを失い、最終的に失敗するのではないかと心配の声があがっている。人気シリーズが原作であるこの新作に期待するのは当然といえるのだが、だからこそファンを非常に不安にさせているわけだ。

 

しかし、これらのネットユーザーたちの心配に根拠がないわけではない。

[世にも奇妙な物語]は、ここ数年感動路線に偏っている所があるが、そもそもは奇妙かつ不条理なホラーを扱う番組である。そのようなナイーブでハイリスクな題材が輸入された事で、その魅力を維持できるのかどうか大きな疑問がつきまとう。

 

その上、見慣れた国内ドラマは家庭内道徳などのテーマばかり扱っており、視聴者から軽視されている。国内の制作能力自体に懐疑的になるのも無理はない。そういった不安や、過去の経験を踏まえ、[不思議な夏]の品質はどうなっているのか、具体的に分析してみることにした。

 

まず、本作は日本人スタッフとフジテレビによる強力なバックアップがあるため、視聴者はその品質に対して十分安心できる。さらに、ネット上での配信となるため、比較的規制も少なく、《世にも奇妙な物語》の奇妙さを最大限保つことができるだろう。そして古川雄輝の起用が本作の大きな特色となっている。《世にも奇妙な物語》を知らない人でも、彼の人気が多くの視聴者を呼び寄せるだろう。

 

不安や驚きの声に紛れてはいるが、この夏がどこへ向かうかは判らない。

案外ちょっぴり不可思議な場所だったりしてね!

 

日時:2014年6月13日

場所:北京三里屯の某カフェ

人物古川雄輝、チャン・シンユァン、久保田哲史

 

 

《不思議との遭遇 星の欠片からやってきたファン》

 

一話完結のストーリー、短編ながらも鋭い味わい、奇妙な設定、意表をつく結末。《世にも奇妙な物語》は普通の連続ドラマシリーズであった頃から毎年進化を続け、視聴者の前に現れている。一見決まりきった内容の番組のようでいて、20年以上その魅力は衰えておらず、奇抜なアイディアや驚きの展開をウリにしている。

 

《不思議な夏》も、その名声によって人々の興味を惹きつけ始めている。

だからこそ原作の魅力と名声を受け継ぎ、ストーリーの出来は問題ないとしても、制作に対する意識は原作と同程度に達する必要があるだろう。

舞台裏を見てみると《不思議な夏》の理想は高く、全ての日本人スタッフは番組の核の部分を大事にしており、音楽プロデューサーの志田博英や、一部の脚本家は《世にも奇妙な物語》に携わったことがあるという。原作のあの独特な奇妙さや余韻も含め、魅力の大部分が失われることはないだろう。

 

その他、ストーリー以外に《世にも奇妙な物語》を見た事がある人ならば、物語の前後に現れるストーリーテラーの存在を覚えているだろう。淡々としたトーンで語るその内容は視聴者の興味をかきたて、驚かせたり、怖がらせたりもする。《不思議な夏》でもストーリーテラーの存在が確保されており、その地位を古川雄輝に託すことで、ファンの期待に応える形となっている。

演出の久保田監督の話によれば《不思議な夏》全15話のストーリーは、ある奇妙な図書館と関係しているそうで、その際、古川雄輝がどのような方法で、本棚の前から視聴者を奇妙な世界に連れて行くのか。皆さんも一度予想してみてほしい。

 

もちろん、古川はストーリーテラーを担当するだけでは終わらない。

最終話となる「惑星欠片」では物語の主人公として、奇妙なラブストーリーを繰り広げることとなるのだ。

しかし、視聴者を飽きさせないために、その先よりドラマは不可思議な快感を楽しめるようになる。

メインスタッフらはストーリーの内容についてあまり話そうとしないため、以下現在わかっているストーリーの断片を集めてみた。まず、古川雄輝の役は日本からやってきたカメラ好きの留学生で、ピザ屋でアルバイトをしている。そして、“人間と幽霊の恋愛”という所が、本作のキーポイントとなっているようだ。

 

古川雄輝の挙動は常に優雅かつ余裕があり、しかも眼差しは少しも尊大な様子を見せてはいなかった)

 

 

《不可思議な対話:日本人でも知っている“すみません”》

 

取材当日の撮影はとあるカフェで行われており、文化的な装飾と構造は一般のカフェと大して違いは無いが、それぞれ壁で区切られ、柱に施されている小さな装飾などを見ると、他の店とは異なる雰囲気を醸し出している。そして恐らくストーリーの雰囲気作りの為か、店内の照明は普段よりも暗く設定されており、薄暗い中、奇妙なドラマシリーズの撮影を見学していると、臨場感とはこういうことを言うのだろうと思わされた。

 

皆の中心人物である古川雄輝はこの時、窓辺の席で柔らかいソファーの上に座っており、テーブル上にはパソコン、カメラ、ホットコーヒーが置かれている。これらの他にひときわ目を引く赤い箱があり、その用途は不明であったが、恐らく物語上で重要なアイテムだろうと思われた。

案の定、撮影が始まるなり古川雄輝はその奇妙な小箱を開け、それを無言でじっと見つめだす。

その光景に視線を集中させている人々は、この背後にどんなストーリーがあるのか、あれこれ想像を巡らさなければならなかった。

 

古川雄輝が過去の思い出に浸っているような最中、ヒロインが現れる。ふと目を向けると、彼女微笑んでおり、彼の前に一冊のアルバムを手渡してこう言った「サインをいただけますか?」。

古川の表情が微かに動き、彼女の希望に応える。その際何か台詞を喋ったらしいのだが、残念ながら声が小さく、距離も数メートル先であったため、ハッキリしない。

 

聞こえてくるいくつかの単語を拾ってみると、なんと中国語の発音だった。これには皆が驚かされると共に、興奮の波が次々と押し寄せ、古川雄輝に対する好感度がさらに高まることとなった。これらのやりとりは単純な物であったが、役者の感情表現が監督の希望に達していなかったため、何度も繰り返し撮影を行っていた。

 

ここでストーリーとは違った角度からの話をしよう。同じ所を撮影し続ける制作班に少々うんざりしてしいた我々だったが、古川氏がアルバムにサインする動作は実に優雅で、現場の観衆はいつも以上に目を見開くことしかできず、慶応ボーイの名に恥じない紳士的かつ教養あふれる様子には感嘆させられてしまった。

 

チャン・シンユァン演じるヒロインは、その後美しい肖像画の様な衣装に着替えることとなる。店のウェイターもシンプルな身なりをしており、幾分クラシカルな爽快さを感じさせた。サインをもらった後、彼女がバーのカウンターに寄りかかりそれを眺める様子が満足げで、皆にストーリーの結末に対する幸せな想像を誘発させた。

 

制作班の構成員が異なる国籍であるため、現場ではどのように意思疎通を図るのか気になっていたのか、撮影の合間、取材陣は役者の周りを囲み次々と質問を投げかけ始めた。通訳を介す必要があるため、記者はしばらく回答を待たなければならなかった。

 

古川が言うには、使うのは日本語だが、チャン・シンユァンとは英語で交流できるため何ら障害はなかったという。そこから考えるに、恐らく普段の制作スタッフの間でも意思疎通に関して大きな問題は無いであろうと思われる。

 

さらに取材陣は古川に、ここで中国語を話してみてくださいとお願いすると、彼はしばらく考え込んだ後“不好意思(すみません)”と答えた。少々発音がぎこちなかったのと単語の意味も相まって、まさに1つの言葉が2つの意味を持つこととなった!

 

古川雄輝は取材の間、好奇、或いは凝視とも媚薬の様だとも呼べる瞳を向けており、思わず我々から笑みが消えてしまった。本人のクールな佇まいは、人々に畏敬の念を呼び起こさせ、容易に接する事ができなくなるのだ。これは、静かに眺めつつ、現場のどこかから大声で“Ready?Action!”と叫んでいた久保田哲史監督との違いが鮮明に現れている。

 

このようなクールな男神からは想像できないだろうが、彼は中国の麻雀に夢中らしく、チャン・シンユァンから特製の麻雀牌をプレゼントされ、現場にいる多くの人々を驚かせた。

 

(人目を引くカメラは彼の人柄を表しており、その用途が判らないのも“不可思議”な要素の一つだ)

 

実に中国らしい過剰装飾とも言える文章での褒めっぷりです(笑) まるで神であるかの如く讃えられる内容に、同性ながら惚れてしまうかと思いました(?)。

 

4~5Pには古川さん、久保田監督の独占インタビューが掲載されていますが、未だ翻訳が終わっていないので、次回までに間に合っていれば掲載してみようと思います。お楽しみに。