2015年に配信された幻のWeb特番『世にも奇妙なマニアトーク』特集。今回は最終回「仮想新作発表! ~私がやるならこんな奇妙な物語~」を、当時の書き起こしでお届け致します。
前回『世にも奇妙なマニアな話』を経て、いよいよ最後のコーナーは、世にもを愛する者なら誰もが一度は考えたことがあるであろう『オリジナル奇妙作品』。マニアたちが一生懸命考えた、個性豊かな仮想新作の数々をどうぞお楽しみください!
※ ご注意 ※
掲載内容は全て2015年当時、管理人が独自に書き起こしした物となっています。そのため実際の内容・ニュアンスとは若干異なる部分が存在している可能性があります。ご理解の上、ご覧ください。
◆ 最終回「仮想新作発表! ~私がやるならこんな奇妙な物語~」(2015年11月6日配信)
ヒデ「続いてのテーマはこちら。『仮想新作発表! ~私がやるならこんな奇妙な物語~』」
(拍手)
ヒデ「さあ、本日はプロデューサーの方がいらっしゃいますからね。私も含めた3人で……新作の発表。こんなん考えてきましたよっていうのをここでプレゼンして行きたいと思います。もしかすると採用ということも……」
小椋「もちろんです」
横澤「えーっ!」
《★仮想新作プレゼン 横澤夏子》
横澤「私が考える『世にも奇妙な物語』こちらです。(スケブを捲り)『ドラマ好きなOL』っていうね、お話なんですけど」
横澤「平凡なOLがいるんですね。恋愛も上手く行かない、会社からも怒られる。そういう毎日が続くOLがいまして。で、ドラマを毎晩見るのが趣味で。どんどんどんどん見たら、月9を見たら次の日、月9の俳優さんが目の前に現れるんですね。その連続。
だから月9を見たら、次の日福士蒼汰さんが出られたりとか、あと『私が恋愛できない理由』の田中圭さんが現れたり、『昼顔』の斎藤工さんが現れて不倫しちゃったりなんかして。
で、どんどん私が『あれ?ドラマに入っちゃったんじゃないの?』っていうそういう錯覚を覚えさせてくれるドラマになっておりまして。主演がワタクシ横澤夏子ということで。是非ちょっとお願いしたいんですけど」
小椋「(挙手)はいはい!オチはどうなるんですか?」
横澤「あっ、オチ聞いてくださいます?」
ヒデ「核心を突きますねぇ~」
横澤「オチは、結局全部嘘だったんだって平凡な毎日になるっていう」
ヒデ「妄想!?」
小椋「まずキャスティング的に無理でしょこれ」
(会場笑い)
ヒデ「無理ですよ。合わない」
小椋「これ連続ドラマ4つくらいできますよ」
(会場笑い)
横澤「ウソ! えーっ、ホントですか」
ヒデ「ちょっとまあ、どうなんでしょう。乞うご期待ということでね」
横澤「よろしくお願いします。500本目(に採用)?」
ヒデ「それは諦めて下さい」
(会場笑い)
《★仮想新作プレゼン 大我》
(※大我さん側の事情により作品部分は割愛)
ヒデ「めでたしめでたしと、はい。……マジだね!?」
大我「はい、結構マジで考えました」
ヒデ「だよね。さあ、いかがでしょうか?」
小椋「人間の心理の怖さとか、そういうものがやっぱり奇妙に求められている怖さだと思うんですね。そういう意味ではすごい怖い話だったと思いますね」
ヒデ「おお、すごい! これはちょっと可能性無きにしもあらずじゃないでしょうかね」
大我「期待したいですね」
ヒデ「ねぇ?」
小椋「じゃあ来週フジテレビの11階でホンの打ち合わせやりますんで」
ヒデ「開けといてね」
小椋「2時にお願いします」
大我「えっ……これマジな話ですか?」
(会場笑い)
ヒデ「シャレ!(笑)」
《★仮想新作プレゼン ヒデ》
ヒデ「まずタイトルです。(スケブを見せ)これ何と読みますか、横澤さん?」
横澤「『みちとみらい』?」
ヒデ「違うんです」
横澤「えっ?」
ヒデ「これね……『みちとみく』なんです。(スケブを捲り)1分後の未来が見える青年の葛藤と苦悩を描いた超大作なんです。
このね、少し前この後のことっていうのは未知なる要素じゃないですか。未来と未知。表裏一体だと思ってるんですけども。1分後のことがわかるんです。
それで色んな危険は避けてきたんですけども、それ故にすごく臆病になっている主人公。主演:未知役に鈴木亮平さんです。もしくは……(スケブを捲り)はいこれ、ヒデ!」
(会場笑い)
ヒデ「これね、鈴木亮平さんのファンの方はごめんなさい。ほんとに申し訳ないんですが。インターネットに乗ってたんですけども、某スタッフが『ヒデさん、NHKの朝ドラ出てますか?』『いや、出てないけど』『いや……おかしいなあ』ってぐらい実は僕似てるんですって」
横澤「ウソだ~!」
ヒデ「目をね、ホント細めて見て下さい。(サングラスを外し横澤を見つめる)」
横澤「(わざとらしく)……あれぇ~!?」
ヒデ「優しいな!(笑)」
(会場笑い)
ヒデ「その未知を支える恋人『みく』と読みますけど、この未来を演じるのはもちろん石原さとみさんね。もしくは……(スケブ捲り)ヒデでも良いんです」
(会場笑い)
ヒデ「これは冗談でございますが。さあ、その特殊能力をひた隠しにする中で、何と1分後じゃございません。24時間後の未来が一瞬見えてしまうんです。さあ、その24時間後に見えたものは、国の存亡にも関わるレベルの一大事だったんです。これね、オチが大事じゃないですか。(スケブの『未来』を指し)この子が握ってるんですけども。
その24時間後、実際に救うことが出来ます。何らかの形で。ところが、(未来を指し)この子が裏で(国の存亡を指し)ここを操ってた人で……見えた! 1分後、採用っていう言葉が。未来が僕見えました!」
(会場笑い)
小椋「1分後の未来が見える……面白いですね、発想。それだけで最後まで行けば良かったですね。24時間ってのは、さらに新しい条件が出てきちゃうので」
ヒデ「(しゃがみ込み)いやぁ……欲張ったぜ~!」
(会場笑い)
ヒデ「なるほどね、その連続で……」
小椋「1分の中で今の恋人の裏切りも含めて、1分先の未来が見れるってことで、どんな奇妙が作れるのかって今ドキドキしましたけどね」
ヒデ「ま、三者三様ありましたけど、実際いかがですか。ファンだとこういうイメージを持って新しい作品を作っていただきたいなっていうのがあるんですけど」
小椋「あの、今でもやってるんですね企画開発って。新人の脚本家の皆さんに毎週毎週(机から30cmくらい手を上げ)これくらい送ってもらうんですよネタを。そのうち奇妙まで行くのは(机の上に手を置き)このくらいですね」
ヒデ「そうなんでしょうね……」
小椋「やっぱ一番多いのは、入り口は面白いんですけどオチがないじゃんってのが多いんですよ。やっぱりオチが大事だと思うんですよね、奇妙ってね」
ヒデ「ホントに我々が視聴している物っていうのは、選ばれし作品だってことですよね」
横澤「選りすぐりの物なんですねぇ……」
ヒデ「ということで、以上『仮想新作発表』でした~!」
(拍手)
ヒデ「さあ、皆さんこのエンディングまであっという間でございましたけど。さあ横澤さんいかがでしたか?」
横澤「いや、とっても楽しかったです。もっともっと聞きたい話とかもあるんで。これからもまだDVDにされていない作品とか、まだ見たことない作品とかも私あると思うんで、それも是非見たいですね」
ヒデ「そうですね。これどうなんだろう?っていう、ある意味良いフラストレーションをね、残してまたね。こういう機会があったら聞いてみたいよね。はい、ありがとうございました
横澤「ありがとうございます」
ヒデ「さあ、大我さん」
大我「はい」
ヒデ「いかがでしたか?」
大我「世にもファンって結構たくさんいるんですけど、こういうことを話せる場って意外と少ないんで……公式の企画でこういうことをやってもらって、そこに(自分が)呼ばれたっていうのがもう、すごい光栄でありがたかったです」
ヒデ「最後に小椋さんよろしくお願いします。一言」
小椋「奇妙が25周年ということで、この秋また25周年の特別番組を作ります。今制作中でございます。25年で一区切り付きますけども、またさらに25年続く。是非50年後もね、25年経って50年やりたいですね」
ヒデ「何となくね。皆さん気づきましたよね。次にお前たちと会うのは25年後だぞっていう」
(会場笑い)
横澤「ウソ~! そういうことですか?(笑)」
ヒデ「皆さんも、この秋楽しんでいただきたいと思います。ということで、以上『世にも奇妙なマニアトーク』でした~! また会いましょう~!」
(拍手)


(『イマキヨさん』に警官役で出演するヒデの映像が流れる)


◆ マニアトークこぼれ話 FINAL
① 幻となった?集合写真
番組の収録をすべて終え、最後に宣伝用に使うための集合写真の撮影に加わることになった大我さん (ちなみに撮影者は、90年代から番組のスチールを取り続けてきたチャールズ村上さん!) 。初めは遠慮がちに端っこに待機していたそうですが、司会のヒデさんから突然「真ん中行きましょうよ!」と提案が。
「いや、さすがに中央は司会者が…」とやんわり拒否するも、周りが盛り上がってしまい、あれよあれよという間にドセンターポジションへ。そうして出来上がったのが、『MC:大我』感全開の構図。
ご本人は終始「(こんな写真、本当に使えるの?)」と心配していたそうなのですが、予想通りどの媒体にも掲載されておらず、幻に終わってしまったそう。ちょっと見てみたかったですね…(笑)
② 最後に思わぬプレゼントが
収録を終えた数日後、お貸ししていたグッズの返却のため、大我さんと都内某所で落ち合うことに。すると席につくなり「管理人さんの分も戴いたので、お渡ししておきますね」と、大我さんが取り出したのは、出演者などの番組関係者にだけ配布されている25周年仕様の台本ノート(しかも共同テレビさんの封筒付き!)。
まっさらなノートに触れながら、(ああ、自分も世にもにほんの少しだけ携われたんだな…)と感慨に浸っていると、ふと大我さんのリュックの中に白いものを発見。それはなんと、劇中で使われたあの白マスクでした。
大我さんによれば、マスクは番組側で用意してくれた既製品で、自分の顔に合わせてハサミをあちこち入れているため、返却されても困るだろうし、何も言われなかったのでひとまず持ち帰った…とのこと。
手に取ってみると、ドンキなどで売っているような安物のパーティーグッズそのもの。しかし、これも立派な番組の小道具。そして大我さんも処分をどうするか悩んでいる様子……となれば答えはひとつしかありません。
その貴重なマスクを譲っていただきました!
いつか『マニアトーク』の第2弾が行われる暁には、そして今度こそ私の出演が叶った際には、是非このマスクを付けて出てやろう…という密かな野望を抱いているのは、ココだけの話……(笑)。
というわけで、6回に渡ってお送りしてきた『復刻!世にも奇妙なマニアトーク』も、これにて終了。まだまだ書ききれなかったエピソードも沢山ありましたが、貴重なトーク&裏話の数々、お楽しみいただけましたでしょうか。
今回この番組の書き起こし&裏話をまとめながら、2015年という年がいかにファンにとって素晴らしい年であったか。そして、スタッフの皆さんがファンのためにいかに頑張ってくれていたかを、改めて実感させられました。『雨の特別編』のマスターテープ発掘なんて、この番組がなければ未だに行方不明のままだったでしょうからね…。本当にスタッフさまさまです。
ということで、やっぱり締めは今更ながらこの言葉で。
スタッフの皆様、素晴らしいスピンオフ番組を、そしてまたとない貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました!(そして出演叶わず、誠に申し訳ありません!(^^;))
次回、50周年の「マニアトーク」第2弾実現の可能性に賭けるべく、私もまだまだ頑張ります!(笑)