世にも奇妙な物語 ブログの特別編

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対談&30周年記念ラジオ紹介

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新年あけましておめでとうございます。昨年も毎度のように、世にもファンの方々には大変お世話になりました。本年も、当『ファンサイトの特別編』をどうぞよろしくお願いいたします!

 

さて新年一発目となる今回は、昨年12月に番組テーマの作曲家である蓜島邦明さんのラジオ番組『蓜島邦明のラッタラッタラ』で行われた番組特集回を書き起こしでご紹介していきたいと思います。

 

◆ 2020年12月22日 放送分より

 

12月22日放送分は、蓜島さんの友人でもあり、番組でも「常識酒場」「トラブルカフェ」等を手掛けた飯田譲治監督との対談。

NIGHT HEAD』の話が中心ではありますが、世にもに関する話題もチラホラあったため、その辺りを抜粋してご紹介。

 

 

蓜島えー今週は映画監督の飯田譲治さんのお宅に押しかけまして、ラジオ録音させていただいたものなのですが。まあ対談と言いましょうかね、部屋の中で足を投げ出してですね、2人で外の公園とか芝生の上でよくやるパターンの座り方なんですけど。

 

そういう感じで、一時リラックスモードでですね、色んなお話をお伺いさせていただきました。 『NIGHT HEAD』のことや『世にも奇妙な物語』のことも色々含めまして、非常に楽しいお話し合いで。 是非皆さんに聞いていただきたいと思います。飯田譲治監督

 


 

蓜島「今週は映画監督の飯田譲治さんのお宅に押しかけて、今録音させてもらっていますけど」

 

飯田「もう始まってんの?」

 

蓜島「もう始まってんの(笑)」

 

飯田「(笑) 久しぶりだよね、蓜島さん」

 

蓜島「何年ぶりですかね、もう」

 

飯田「会うのはもう10年どころじゃないでしょ?」

 

蓜島「えっ、そんな経ってますか?飯田さんがちょっと前に舞台やってたじゃないですか。中野?の時行った気がするんですよね」

 

飯田「そうだっけ?」

 

蓜島「うん、落合(正幸監督?)さんと一緒に行ったんですよ」

 

飯田「あ、そっかそっか。あれな」

 

蓜島「あの時見さしていただいて、それからですからね。3年? もっとか」

 

飯田「6年とか……あ、5年」

 

蓜島「あ、5年ぐらい? ほんとにまあ。元々『世にも奇妙な物語』をやらせてもらったのは、この飯田譲治監督のおかげで。共同テレビに言っていただいて」

 

飯田「そうだよ、蓜島さんの今があるのは俺のおかげだよ(笑)」

 

蓜島「そう、そうなんですよ(笑) 飯田さんのおかげなんですよ。ほんとに。冗談抜きで」

 

飯田「でもタイミングだからね?」

 

蓜島「そうですね。あの頃って深夜番組とか結構面白いのばっかりやってたじゃないですか」

 

飯田「そうそう、自由だったんだよ」

 

蓜島「その自由なのがすごいの生み出したんですよね。でまあ『NIGHT HEAD』もそうだし『世にも』もそうだし……『NIGHT HEAD』行きましたね。来年アニメやられるという」(筆者注:2021年7月放送予定の『NIGHT HEAD 2041』)

 

飯田「そうそう。でもあれは、俺は脚本に専念したというか」

 

蓜島「なんかいきなり未来行っちゃったんでビックリしちゃって」

 

飯田「そう、未来の話なんだよ」

 

蓜島「あのね、ちょっと前からみんな『NIGHT HEAD』のトヨエツ(豊川悦司)と武田真治の今が見たいって言う(声が)すごく多いんですよ。それだったら全然応援するっていう人たちが多くて……どうなんですか、今やられるの」

 

飯田「いや、実は実写でリブート版作りたいって話はしてるんだけど、まだ(企画が)動いてない」

 

蓜島「結構世にもファンとか、あの辺を見てた人達はかなり熱があって。クラウドファンディングやられても集まる気がすごいあるんですよ」

 

飯田「いやークラウドファンディングでやっちゃダメでしょ?(笑)」

 

蓜島「……と、いうあれもあるということを言っただけで(笑)」

 

(中略)

 

蓜島「『NIGHT HEAD』から出てった監督たちは今すごいじゃないですか。本広(克行)さんにしろ何にしろ。みんな結構良い所行ってしまって。 飯田さんも、みんなあそこらへんから上がってますよね。『世にも』が出発点の部分もあるんですよね」

 

飯田「そうだね。その前の『奇妙な出来事』ってのがあって、それで呼ばれてやって。それが『世にも奇妙な物語』になって。で、『世にも奇妙な物語』の中でやったドラマを『NIGHT HEAD』の原作にして出来たから。振り返ってみると企んだわけじゃなくて……自然な流れだったのかなって」

 

(中略)

 

飯田「(監督デビュー作の話から)『奇妙な出来事』が『世にも奇妙な物語』になるっていうんで。 で、作曲家探してるとかいうから。ちょうどほら、蓜島さんがあの時に三上博史の曲とか作ってたじゃん」

 

蓜島「あ、やってましたね」

 

飯田「あれ俺にくれたりしてたから。俺それ持っててさ、共テレに。で、『この人面白いよ、この人でやろうよ』つって俺言ったんだよ。 そしたらさ……今考えられないよ? だって、インストをメインテーマにしたんだもんね」

 

蓜島「そうですね(笑) テーマ出来上がるのに30曲ぐらい作ったような気がする」

 

飯田「でも今じゃもう、ね? あの曲を知らない日本人はいないって感じでしょ?」

 

蓜島「そうみたい……そうみたいっていうか、そう(笑) 30年やってたら刷り込みますよ」

 

飯田「30年続く番組の音楽を作ったっていうだけですごいよ? (笑)」

 

蓜島「いや、ほんとにね。みんなギターで弾いてもらって、YouTubeにあがってたりとかしてるんだけど、みんないつも一音が違うっていう(笑)」

 

飯田「ハハハ(笑)」

 

蓜島「実はね。あるんですよ、そこが(笑) あれね、即興で手弾きで作っちゃったんですよね。だからテンポとかズレてんですよ、最初の方。だからそこが気持ちいいんですよ。やっぱり生じゃないと」

 

飯田「いいね、70年代の。打ち込みと違う感じ(笑)」

 

蓜島「そうそうそう。バンドはさ、最初のテンポと終わったテンポで違うんだよ。それがカッコイイんだよ、ノリで(笑) そういう風に作っちゃったやつがみんな、タモリさんのテーマにしろ、あの時はすごかったですね」

 

飯田「面白かったよね」

 

蓜島「あの時代は監督とかプロデューサーも変わった人たちが多かったような気がするんですけど。勢いがあったっていうのかな。新しいものを生み出そうという、面白いもの出来てますね」

 

飯田「今と違うのはやっぱり、上の人の顔色窺ってなかったよね、みんな」

 

蓜島「そうですね、嫌なものは嫌だったっていう気がする。色んな監督もいましたけど、『世にも』やった時は5人の監督の意見を聞いて作んなきゃいけなかったっていう(笑)」

 

飯田「アハハ(笑)」

 

蓜島「それがまた、凄まじい人たちばっかりなんでもう……(笑)」

 

飯田「ほんとあれだよね……よくあの予算でやってたよね?」

 

蓜島「ほんとですねえ。まあ一時期は結構な予算で作ってたけど。なんかね、今年『世にも』が30周年なんで。キー局(フジテレビ)は何も……スルーをしよう(という風に見えた)というか、なんというか」

 

飯田「なんでだろうね?」

 

蓜島「うーん、コロナになってしまったし、予算も無くなったし……って色々あるかもしれないし。ただ今やってる『世にも』より、昔の脚本がすごかったような気がするんですよね」

 

飯田「なんだろうね。やっぱホラ音楽と同じでさ、マニュアルが出来るまでが面白いよね」

 

蓜島「うんうん、ですね。今ひとつ脚本がこう……若い子に合わせるという言い方は変ですけど。なんですかね、時代に合わせる?」

 

飯田「なんかこう、ルールが出来上がってて。そのルール通りにやることが正しいことみたいになっちゃうと、そっから面白くなくなるんだよね」

 

蓜島「それ役人仕事みたいじゃないですか。大体ホラ、創造していかなきゃいけないのが本来の筋で。なんか規定のもので売れるからってんで、そればっかりになっちゃってると……なんかねえ?」

 

飯田「そうそう。そうすっと面白くなくなってきて、だんだん違うのが突然出てくるとそっちが流れになったりするんだよね」

 

◆ 2020年12月29日 放送分より

 

続けて昨年12月29日に行われた世にも特集を。30周年記念として約1年ぶりとなる世にも関係の特集でしたが、既出音源がほとんどで初出のものは一部のみ。

 

そして、気になる30周年記念サントラについての言及もされましたが……。

 

「ガラモン・ソング」(「サウンドトラック」より)

 

蓜島「えー『ラッタラッタラ』。今週はですね、『世にも奇妙な物語』30周年になるんですね。30年間、このテーマ曲を聞いていただきまして、本当にありがとうございます。今年ももう終わりなのでございますが、テレビの方では30周年記念ということも、何も出来ませんで。コロナの影響ですねえ…。寂しい限りですね。

 

えーそれでですね、30年間色んな劇伴を作っておりまして、その中で最近見つけ出しました劇伴を聞いていただいて、こうだったと、あれだったんだなと思い出していただこうと思いまして。これはCDにしたかったんですね色々と。ま、それも叶わぬことになっております。いずれは色んな劇伴を集めた世にものCDを出したいと思っておりますが……。

 

とりあえずですね。ここでしかもう聞けないと思いますね、こういう劇伴。まず映画の劇伴というのがCDに出来ないので。映画でですね、『世にも奇妙な物語』でやりました『携帯忠臣蔵』というものなんでございますが、中井貴一さんが主演でしたね。それでは、映画バージョン、『携帯忠臣蔵』」

 

「携帯忠臣蔵(映画の特別編「携帯忠臣蔵」より)

 

蓜島「えー『世にも奇妙な物語』の『携帯忠臣蔵』映画バージョン。世にもの本格時代劇のやつでございますが。吉良上野介の討ち入りに悩んでおりました大石内蔵助がある日、携帯電話を拾った所から話が始まるんですね。

 

次はですね。『望みの夢』という……これはテレビの中で放送しましたね。私が好きな劇伴ですね。『望みの夢』」

 

「望みの夢」('97秋「望みの夢」より)

 

蓜島「『望みの夢』、星護監督だったと思いますが。『望みの夢』ね、これ結構手こずって作った曲ですね。

 

えー次はですね、本当に世にも初期の頃の作品でございまして。『噂のマキオ』とか、一番最初に世にもが放送された時に入ってたやつですね。あと、双六の話ですね。それを混ぜたやつの劇伴でございます」

 

「セリフ劇場 (噂のマキオ~楊貴妃の双六~悪魔のゲームソフト)」(「サウンドトラック」より)

 

蓜島「30年前なので、ゲームソフトの音が古いですねえ。ああいう電子音の感じで作ってたんですね。

 

えー、それでですね。世にものクリスマスバージョンってのがありまして。クリスマスバージョン、ちょっと聞いていただけますでしょうか」

 

「ガラモン・ソング (クリスマスVer.)」('96聖夜の特別編より)

 

蓜島「世にもの聖夜バージョン。特別編のOPで作ったやつですね。次はですね、『ブルギさん』。『ブルギさん』お聞きください」

 

「ブルギさん」('95冬「ブルギさん」より)

 

蓜島「えー次はですね……『さとるの化物』」

 

「さとるの化物」('00秋「さとるの化物」より)

 

蓜島「当時はですね、5人の監督を相手にして、5パターン、色んなパターンを作んなきゃいけなかったんですね。それぞれ番組の内容によって、色んなものをね……作らさせていただきました。

 

最後にですね、映画のラストにかかってたんですが……これはですね、ダンスバージョンという形で『世にも』を作りたかったので、ダンスバージョン作ってしまったんですね。

 

30年間、本当にね……(楽曲を)聞いていただいて、ありがとうございます。来年もよろしく。来年も良い年だね」

 

「ガラモン・ダンス(劇場版ver)」(「映画の特別編」より)

 

 

というわけで、貴重な音源が多数放送されたわけですが……30周年記念サントラ盤企画が白紙になってしまったらしいのが本当に残念……!(T_T)

 

サントラの発売を心の支えのひとつに2020年を生きてきただけにショックも半端ないですが、こうなれば5年後、来る世にも35周年に向けて、より一層頑張らなければなと思いを新たにすることしかできません、はい。

 

そんなやがて来るであろう嬉しいサプライズの到来に期待しつつ、改めまして本年もどうぞよろしくおねがいします!