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復刻!世にも奇妙なマニアトーク ③

2015年に配信された幻のWeb特番『世にも奇妙なマニアトーク』特集。今回は第3回「世にも妙な物語あるある!」を、当時の書き起こしでお届け致します。

 

前回『世にも妙な物語のここがすごい!』の流れ引き継ぎ、今回新たに扱われるテーマは『あるある』。本番組屈指のシュール映像も相まって、かなり奇妙な回となっています。是非、最後までお楽しみください!

 

 

※ ご注意 ※

掲載内容は全て2015年当時、管理人が独自に書き起こしした物となっています。そのため実際の内容・ニュアンスとは若干異なる部分が存在している可能性があります。ご理解の上、ご覧ください。

★ 第3回「世にも妙な物語あるある!」(2015年9月25日配信)

 

 

ヒデ「続いてのテーマはこちら『世にも奇妙なあるある!』」

(拍手)

 

 

ヒデ「さあ、今まで492作品ございますから。その中であるあるというものがね、たくさん存在してると思います」

 

横澤「(ベル)」

ヒデ「はい」

横澤「5話中1話は絶対ほっこり系が入るっていう」

ヒデ「あーそうだね」

横澤「そのー、なんか全部怖いものじゃなくて『あっ、すごいいい話!』とか、『あっ、ちょっと恋愛の話!』とか」

ヒデ「女の子がね、キュンとなったりね」

横澤「はい、キュンとするような」

小椋「他の4作品は怖かったり不条理なものが多かったりする。で、一番最後に感動系なものが来るんですね。そうすると視聴者の感覚が麻痺してるわけですよ。で、ある種の錯覚ですよね」

ヒデ「そうですね」

小椋「最後にちょっといい話があるだけですごい感動した気分になるという」

(会場笑い)

横澤「そうなんですね」

ヒデ「(横澤も術中に)ハマってるということでございますけれども」

横澤「そうなんですねー」

 

ヒデ「あれ多いよね。だから『夢か…』とか『うわ良かった』と思ったら現実で」

横澤「はい」

ヒデ「ところが、続いているとか。実はね」

横澤「自分に結局その災いが降り掛かってくるとか」

ヒデ「そういうのがあるじゃないですか。後はその結末がちょっとぼんやりしてて、ここからはあなたが考えなさいという」

横澤「あります!」

ヒデ「なんかね、純文学的なね、とこがあったり」

横澤「人生教わってます、ホントに私」

小椋「それも奇妙のひとつの味ですね。見る人によって捉え方が、色んな解釈があるとうのも、あの奇妙のひとつの……あるかもしれませんね」

 

大我「(ベル)」

ヒデ「はい」

大我「この番組ってやっぱり結局、主人公が死んでしまうみたいな結末が多いっていうイメージがありますよね」

ヒデ「ありますよ」

小椋「ずいぶん人が死んじゃったかもしれませんね」

ヒデ「ですよね」

大我「(実は)意外と死んでない」

(会場驚き)

大我「どの年代も、全体の3割くらいしか死んでない」

ヒデ「ちなみにその死亡理由、死因の第1位ってなんなんですか」

大我「これはちょっと意外だと思うんですけど、転落死が一番……」

ヒデ・横澤「えーっ!」

大我「自殺とかじゃなくて、ホントに不注意とか、押されたりみたいなので死ぬのが一番多いみたいですね」

ヒデ「晴天の霹靂だよね、そう言われれば確かに」

横澤「あはは……(笑)」

 

大我「(ベル) えっと、ホントにもう……ホントにもう細かいことなんですけど……鉄骨が出てくると大体落ちてくる」

(会場笑い)

ヒデ「細かいなあ!(笑)」

小椋「大体そうですね、はいはい」

ヒデ「そういうのいいですね、そういうの。鉄骨が落ちると」

大我「はい」

ヒデ「ほぼ100%の確率なんですかね」

大我「そうですね、出てきたら絶対次、落ちてますねもう」

ヒデ「でもまあまあ急にね、やっぱりそういうことが起きるから、我々なかなか予想しがたいけども、全体を通してみるとそういうのが多いということなんですね」

横澤「あ~」

 

ヒデ「特にね、やっぱオチっていう話が出ましたけども」

横澤「はいはい」

ヒデ「ここには最も力を入れてますよね?」

小椋「オチってなかなか難しくて、単なる意外なオチだけだと人は納得しないんですよね。すごい意外性があったら、その後で膝を打つ合理性」

ヒデ「ええ」

小椋「意外性があってちょっと遅れてきて合理性があると、やられますよね」

ヒデ「う~ん」

小椋「ですからなかなか見つからないんですよね。意外性があるけど合理的なオチっていうのが。これは奇妙の理想なオチです」

横澤「『ほんとにあった怖い話』と区別つかない人いますよね。勘違いしてる人が」

小椋「『ほん怖』も素晴らしい番組だと思いますけども、『ほん怖』とちょっと差別化してるのは、心霊スポットに行ってお化けが出た怖いっていう話は『奇妙』ではやらないんですね」

ヒデ「なるほど!」

小椋「結局怖いのは人間の気持ちだよねとか心理だよねっていう所まで、僕らは行きたいんですね」

ヒデ「なんか人間のその勘違いとか妄想とかって、一番怖かったりしますもんね」

横澤「そうか……そうなんですね」

ヒデ紙一重っていう所ですよね」

 

(横澤、ベルを押そうとする)

ヒデ「いいですよ?」

横澤「いいですか? (ベル) 私がすごい好きな作品なんですけど『ダジャレ禁止令』っていう」

ヒデ「ああ、うん」

 

(「ダジャレ禁止令」(1998年)の映像が流れる)

 

横澤「作品があるんですけど。あ、こういうくだらないものも、やられているというか。その……くだらないって勝手に言っちゃうんですけどぉ~(笑)」

ヒデ「お前、なんかカフェ(でお喋りしてる)みたいにすんなって、ここ!(笑)」

(会場笑い)

横澤「子供が考えるくらいの内容をこんな大層な話にして、結局楽しく、最後は『ダジャレを作ったのは誰じゃ(※正しくは『奪ったのは誰じゃ』)』で終わるっていう」

(会場笑い)

ヒデ「でもどうでした、この『だれじゃ』は最初。脚本見た時手震えました? やっぱり」

小椋「ホントにダジャレだけ見るとあの、小ネタですけれども、その言われる状況? あの……SWATが狙ってましたよね?」

(会場笑い)

ヒデ「はい、狙ってました」

小椋「その中で、勇気を持ってダジャレを言う重さ? そこまで感動的な話にすんなよっていう」

(会場笑い)

横澤「ホントに! すごい作品だって思って」

 

ヒデ「大我さんはそういうなんか、今みたいな話で何かこんなのも面白かったなってあります?」

大我「そうですね……『ボタン』っていう話があるんですけど」

ヒデ「ボタン?」

大我伊武雅刀さんが主演だった話なんですけど。殺し屋が殺す対象の所まで行く最中にボタンが取れるんですけど、ボタンが転がって人を転ばせたりみたいなのが、どんどんこう繋がっていって……っていうそれだけの話なんですけど。これを15分でやっちゃうのかっていう」

ヒデ「小椋さん覚えてらっしゃいます?」

小椋「今のは……覚えてないですね」

(会場笑い)

ヒデ「なんて気持ちがいい!」

横澤「そんな(笑)」

 

ヒデ「あとはでも、やっぱり音楽ね」

横澤「あっ、音楽。そう!」

ヒデ「これは我々も、あのー、200……4年かな? 単独ライブとかで使わしていただいたと思うんですけども」

横澤「えー!」

ヒデ「オチでね」

横澤「結構使われてる方多いかもしれないですね」

ヒデ「ね?」

横澤「一気に世界観が伝わる……」

ヒデ「ちなみにあれ『ガラモン・ソング』っていうんですよ? ご存知でした?」

大我「(ベル)」

横澤「えっ!?」

ヒデ「何ちょっと?」

横澤「いきなり……」

大我「『ガラモン・ソング』っていうタイトルなんですけど、それは『ウルトラQ』に登場するガラモンっていう、おんなじ名前の怪獣から取られてるんですね」

ヒデ「あ、それからなんですか」

大我「作曲家の方が、ピアノを弾いている時に。ガラモンって、こういう感じの……(手の真似)」

ヒデ「(同じ真似)はいはいはい、まーね。(横澤に)怪獣でいるんですよ」

大我「弾いてたら、作曲家さんの頭の中にその怪獣が浮かんだらしくて、そこから取った」

ヒデ「えーっ! あ、それでなんですか!」

小椋「作曲家の蓜島(邦明)さんっていう」

ヒデ「はい」

小椋「今、ゲーム音楽とかで有名な方ですけども、ちょっとご自身が多分ガラモンに似てるんですよ」

(会場笑い)

横澤「ウソー!(笑)」

ヒデ「『俺ガラモン!』と」

小椋「わざと不協和音を入れて、不条理とか不気味な感じに仕上がってる名曲だと思いますよ」

 

ヒデ「巷では、あの音楽をかけるともうそれっぽい空気になるという」

横澤「えーっ?」

ヒデ「ということで、今回ですね、何でもない映像を用意しました。そこでこの『ガラモン・ソング』をかけるとどうなるのかご覧頂きたいと思います、こちらです」

 

(ガラモン・ソングが流れると共に、映像が始まる)

 

(居酒屋の調理風景)

 

ヒデ「うわ、捌いてる……うわ、三枚におろしてる……!」

 

(中華料理屋のエビチリ調理風景)

 

(会場笑い)

ヒデ「小椋さんいかがでしょうか」

小椋「単純にカメラがズームしてく間に、あの音楽がかかるだけで何か意味を持つんですね」

ヒデ「そうなんですよ」

小椋「怖いことがはじまるぞーっていう」

横澤「わくわくする」

ヒデ「あの居酒屋ぼったくるなーみたいなね」

(会場笑い)

ヒデ「大我さんいかがでしょうか」

大我「いや……何の映像だったんですかね?」

(会場笑い)

ヒデ「もしかしたらこれが記念すべき500本目かもしれませんから」

(会場笑い)

 

ヒデ「それではですね。ちょっと我々、言ってもコメディアンですから。我々がちょっと二人でですね」

横澤「えっ?」

ヒデ「コント仕立てにしてこの音楽をかけたらどうなるのか、ご覧頂きたいと思います」

 

ヒデ「ペナルティヒデと」

横澤横澤夏子の」

ヒデ「ショートコント、ナンパ!」

 

ヒデ「いや、どうするこの後。可愛い子いたらカラオケでも行かない? なあ、ちょっといいよな、それ」

(後ろ姿の横澤を見つけるヒデ)

ヒデ「おっ、ちょっと結構かわいいんじゃん? スタイルもいいし、な? 俺!? えーっ、わかった行くわ。すいません!すいませーん!」

(振り返る横澤。BGMかかる)

ヒデ「(横澤を通り過ぎ)すいませーん! すいませーん!」

横澤「(不気味な笑顔)シャイなんだから……!」

(会場笑い&拍手)

 

横澤「こうやってブスオチっていうのも、別に」

ヒデ「いや、そんなことないですけど」

横澤「いや『世にも』だったら許せる!」

(会場笑い)

ヒデ「そうか、逆にね」

横澤「逆に」

ヒデ「クローズアップしてくれて」

横澤「クローズアップしてくれてたら!」

ヒデ「ではということで、ホントこのね。音楽をかけられると……こうなると」

横澤「嬉しい。ありがとうございました」

ヒデ「ということでございました。以上、『世にも奇妙なあるある』でした!」

 

◆ 次回予告 ◆ (次回のダイジェストが流れる)

 

ヒデ「(フリップを見せ)『懲役30日』なんですけども……」

 

ヒデ「考えさせられた作品でしたね……」

 

横澤「同じ世界に私いるんじゃないの!?みたいな」

 

大我「あのー、小椋さんラーメンっておっしゃったんですけど、実際は確か親子丼……」

ヒデ「こまけーな!(笑)」

(会場笑い)

 

ヒデ「本格的なクレーマーだなこれ……」

 

大我「なんで警察は黙ってるんだろうと思って……」

小椋「物語が進まないじゃないか!」

(会場笑い)

ヒデ「(大我に)そうだー!」

小椋「だんだん腹が立ってきた」

(会場笑い)

 

ヒデ「途中ですけど、(大我に)もう帰ろう? 今日は」

(会場笑い)

 

~次回、『世にも奇妙な私のナンバー1作品!』お楽しみに!!~

 

 

◆ マニアトークこぼれ話 ③

① 幻の「めざましテレビ」あるある

今回の書き起こしを読んだ人の中で、「あれっ?次回予告のあれが無い」と思われた方、あなたは鋭いです。そう、前回の予告で触れられていたはずの『めざましテレビ』に関する"あるある"が、何故かカットされてしまっているのです。

 

そんな幻となってしまったあるあるは『一人暮らしの朝から始まるシーンは、大体TVで本物のめざましテレビ(の占い)が流れている』というもの。

 

これを聞いて「確かに!」「言われてみれば…」と思った方も結構多いのでは。実はカットされた根本的な原因が"そこ"にあったんです。

 

 

事の始まりは、第2回配信の数日後。突如スタッフさんからメールが届きました。目を通してみると『番組内で使うために、実際にめざましテレビが映る映像を探している。ご存知であれば映る作品を教えてほしい』という趣旨の内容。(※当然ながら「ニュースおじさん、ふたたび」は除く)

 

 

「それくらいお安い御用!」とばかりに、早速心当たりのある作品を急いでチェックしてみる私でしたが、ここで衝撃の事実が発覚。

 

どれもこれも、全然『めざましテレビ』じゃない…!?

 

フリークなら誰もが最初に思い浮かぶであろう『黄色が恐い』の占いコーナーも、よく見れば"めざまし風"に作った偽番組。そうなれば、当然他の作品に出てくる朝番組の数々も、全て"風"なものばかり──。

 

もちろん、限られた時間内に何百話もじっくり確認する事ができなかったので、(一瞬写ったなどで)見落としがある可能性もありますが、仮にあったとしてもせいぜい1~2例なのは間違いなく……それでは、とても"あるある"と呼ぶ事はできません。こうして、この結果を報告後、『めざましあるある』は、正式にカットされるに至ったワケなのでした。

 

 

ちなみに、本あるあるは、進行台本上にて最初の一発目として扱われていたほどの掴みネタ。

 

 

ところが蓋を開ければ、まさか単なる"思い込み"だったとは誰も思わなかったことでしょう。奇妙な世界の扉はこういう所にも口を開けているんですね……と無理やりこじつけを。

 

なお「ここにめざまし映像が使われているぞ!」という情報をお持ちの方は、是非コメント欄やメール等へご一報ください。『それでも、やっぱり1回は見た事あるような…』という、未だに燻っている気持ちをスッキリさせたいのです…(^^;)

② カットされた"普通映像"の1本目

今回最もシュールなコーナーであった『普通の映像にガラモン・ソングをつけてみた』。実は現場ではもう1本別な映像が用意されており、番組内で使われたのは2本目に流されたものなのです。

 

そんな気になる1本目の映像は『公園の風景』。噴水、遊んでいる子供、くつろいでいる恋人……といった、本当に何の変哲もない内容だったそうで、こちらも相当シュールな映像になっていたに違いありません。

 

大我さんの話では、映像終了後にコメントを求められた際に「これで1本作って欲しいですね!」と言ってみた所、MCから「こうおっしゃっていますが、500本目にどうでしょう?」と植田監督に話が振られ、ただただ苦笑いさせてしまう…なんて一幕もあったそうです(^^;)。

 


 

以上「復刻!世にも奇妙なマニアートーク」でした。

次回パート4は、9月30日に公開予定。お楽しみに。