長寿番組が続々終了、低視聴率連発、コストカット、制作費削減、士気の低下……。
フジのこうした暗いニュースが今年に入っても続いている最中、「世にもは大丈夫かな…」という考えが脳裏をよぎっていたファンは10人や20人ではないでしょう。……しかし、ご安心ください。
今年もちゃんと奇妙な世界はやってきます!
前回番組史上初となるヒトケタの視聴率を記録してしまった我らが世にも奇妙な物語。
ここから巻き返しを図るべく(?)、選りすぐりの奇妙な物語を用意してくれた模様です!
では今回も毎度のように放送前の個人的な見所と今回のスタッフ情報を簡単に。
※ 5/ 5 時点で判明している情報に基づいており、実際の放送では放送順等が変更される場合があります。
◆ 第1話「明日へのワープ」
【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)
原作:小出もと貴 《 初 》
【主な代表作】『AKATSUKI -朱憑-』『サイコろまんちか』など
脚本:安江渡 《 本編では初 》
【主な代表作】『日本ローカルヒーロー大決戦』『號哭のカタストロフ 』など
【主な奇妙作】『'14 春 ストーリーテラーパート』
演出:植田泰史 《 22 》
【主な代表作】『アンフェア』『LIAR GAME』『新宿セブン』など
【主な奇妙作】『声を聞かせて(2002)』『ネカマな男(2005)』『石油が出た(2013)』など
主演: 三浦春馬 《 2 》
【主な代表作】『14才の母』『ブラッディ・マンデイ』『僕のいた時間』など
【主な奇妙作】『JANKEN(2011)』
【 注目ポイント 】
★ 原作は2014年に読者投票第1位を獲得したオムニバス漫画「アイリウム」
2014年に漫画アプリ『週刊Dモーニング』に読み切りとして掲載された後、読者投票1位&連載化が決定。
今回はその記念すべき第1話である『File001 映画監督志望』を映像化。
★ 三浦春馬×植田泰史の「JANKEN」コンビが復活!
2011年の「JANKEN」で主演を努めた三浦春馬と植田泰史監督が7年ぶりに復活。
前回のようなシュールコメディから大きく変わったヒューマンSFとなる模様。
◆ 第2話「フォロワー」
【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)
脚本:岡本貴也 《 3 》
【主な代表作】『ケータイ刑事_銭形愛』『AKBホラーナイト アドレナリンの夜』など
【主な奇妙作】『自分カウンセラー(2004)』『空白の人(2004)』
演出:山内大典 《 2 》
【主な代表作】『ゴーストライター』『新宿セブン』『海月姫』など
【主な奇妙作】『ラスト・シネマ(2014)』
主演: 白石麻衣 《 初 》
【主な代表作】『初森ベマーズ』『あさひなぐ』『やれたかも委員会』など
【 注目ポイント 】
★ 乃木坂46メンバーが本編初出演!
今年写真集を約30万部売り上げた人気メンバー白石麻衣が世にも初出演!
超短編「ポニーテール」に主演した深川麻衣以来2人目の乃木坂メンバーになります。
★ 14年ぶりに番組復帰する岡本貴也によるSNSホラー!
3作目は自身初となるオリジナル脚本。ご本人曰く『かなりお気に入り』だとか。
◆ 第3話「少年」
【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)
脚本:橋部敦子 《 3 》
【主な代表作】『僕の生きる道』『フリーター、家を買う。』『フラジャイル』など
【主な奇妙作】『私に似た人(1997)』『夜汽車の男(2002)』
演出:城宝秀則 《 6 》
【主な代表作】『マルモのおきて』『リーガルハイ』『フラジャイル』など
【主な奇妙作】『クイズ天国・クイズ地獄(2009)』『運命探知機(2017)』など
主演: 倉科カナ 《 2 》
【主な代表作】『ウェルかめ』『花のズボラ飯』『奪い愛、冬』など
【主な奇妙作】『相席の恋人(2012)』
【 注目ポイント 】
★ 「僕」シリーズで知られる橋部敦子が16年ぶりの番組復帰!
「僕の生きる道」に始まる僕シリーズ等で知られる橋部敦子が久々に番組復帰。
「夜汽車の男」以降多数のヒット作を手がけ人気作家となった氏の復帰作に期待大!
★ 倉科カナが「相席の恋人」以来6年ぶりに奇妙な世界へ!
近年の人気作の1つである「相席の恋人」に続き、今回は謎の少年との出会いによるヒューマンドラマ!
◆ 第4話「不倫警察」
【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)
脚本:ブラジリィー・アン・山田 《 5 》
【主な代表作】『相棒』『トリハダ』『紙兎ロペ』『闇芝居』など
【主な奇妙作】『未来同窓会(2007)』『ワタ毛男(2012)』『石油が出た(2013)』など
演出:佐藤祐市 《 12 》
【主な代表作】『WATER BOYS』『ストロベリーナイト』『家族ゲーム』など
【主な奇妙作】『笑いの天才(1992)』『ブルギさん(1995)』『通いの軍隊(2016)』など
主演:唐沢寿明 《 初 》
【 注目ポイント 】
★「世にも」のお家芸“時事風刺ネタ”今回は『不倫問題』!
昨今巷を賑わせている“不倫”を扱うブラックコメディー作品になっているとのこと。
これまで出そうで出ていなかった俳優の1人唐沢寿明が遂に奇妙な世界へ…!
◆ 超短編「城後波駅」
【 注目ポイント 】
★ 今春終了した「ポンキッキーズ」とのコラボ作品
シュール極まりない設定でありながら都市伝説をテーマにしたホラー作品になる模様。
★ 本作がガチャピン&ムックのテレビ復帰第1作目に!
番組終了と共に活動終了と思われていた人気キャラクターの復帰作に。
◆ 雑感
今回の中で私が特に注目しているのは……
・「僕」シリーズで知られる橋部敦子による21年ぶりのオリジナル脚本「少年」
・唐沢寿明×不倫問題という「世にも」らしいブラックコメディー「不倫警察」
・ポンキッキーズ×都市伝説ホラーという危険な香りのする「城後波駅」
以上3作品。
今回はシンプルなタイトルが多いので、こういったタイトルが好きな人間としましては期待もいつもより1.5割増。
スタッフも従来のメンバーから少しずらした布陣で固められていることもあり、ここ数年のものとはやや毛色の違った特別編になるのではないでしょうか。
そのせいか、どうしても浮いてしまいざるを得ないのが超短編「城後波駅」ですよね。
『ガチャピンとムックが「世にも」に登場』というだけで、ネットがいろんな意味でざわざわするのが目に浮かぶようですが、私個人としては「こういう企画モノこそちゃんと作り込んでくれよ! 頼むよ!」というただこれのみでございます。
なにせ「ががばば」「りんな」とお手軽ドッキリホラー企画が続いてきた昨今……そろそろしっかり奇妙な世界を堪能させていただきたい! 古から伝わる『キャラゲーに名作無し』という警句を胸に、ここらでファンの不安を吹き飛ばしていただけることを願うばかりです。
他、注目ポイントとしては植田泰史監督が初めて番組のプロデューサーを兼任していることでしょうか。
近年様々な企画を打ち出してきた後藤庸介プロデューサーが共同テレビを退社し春からフリーになったこともあり、今回の特別編は一体どうなるのか密かにドキドキしていたのですが、ここに来て植田監督がプロデューサーとは実に予想外でした。2000年代のメインディレクターが加わったこれまでと少し違う(かもしれない)春の特別編になるのか期待ですね。
激動の2010年代もいよいよ後半戦真っ只中。
30周年に向けてさらに変化し続けていく奇妙な世界を、今年もしっかり見守ってみませんか?
'18春の特別編は、2018年5月12日 夜9時より放送です。お見逃しなく!