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'16春の特別編 みどころ紹介

※ 本記事は管理人白虎氏の急病により、管理人代理である黒猫が一部代筆しています。

 

前回の「映画監督編」からぴったり半年の放送となる'16春の特別編。

昨年は2週連続SP制作のために通常から一ヶ月半ほど放送が遅れてしまいましたが、その余波で春SPも歴代最遅の放送となった模様。体感的にはもう春じゃないんですが、そこは目をつぶりましょう。

 

さて、今回の「春の特別編」ですが、いつもの5話から1話減り、4話編成になっています。

1話減っているということで、番組の今後を不安視する声もあるみたいですが、これが初めての事例ではありません。過去1994年の七夕の特別編&秋の特別編、1996年の春の特別編では全3話にまで減少していたんですね。

 

TVシリーズでは20年ぶりに5話以下になった今回。ネタが無いのか予算削減なのかと思いきや、『オムニバス4作品の内容に関わるスペシャル映像が流れる』ということで、実験的な側面もあった模様。単に1話減らして各話を水増しするだけで終わらない所が世にもスタッフらしくて好感が持てます。

 

ではここからは、そんな新しい試みを引っさげてやって来る今回の春の特別編のスタッフとキャストに関するデータと雑感を書いておきたいと思います。

 

※ 5/25 時点で判明している情報に基づいており、実際の放送では順番等が変更される場合があります。

◆ 第1話「通いの軍隊」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:筒井康隆 《 10 》

【主な代表作】時をかける少女』『七瀬ふたたび』『富豪刑事』『パプリカ』など

【主な奇妙作】『時の女神』『最後の喫煙者』『夢の検閲官』『走る取的』など

 

脚本:徳尾浩司 《 初 》

【主な代表作】走馬灯株式会社』『ハードナッツ!』『ロストデイズ』『ドS刑事』など

 

演出:佐藤祐市 《 11 》

【主な代表作】 『WATER BOYS』『ストロベリーナイト』『無痛 ~診える眼~』など

【主な奇妙作】『笑いの天才』『ブルギさん』『過去が届く午後』『厭な扉』など

 

主演:西島秀俊 《 2 》

【主な代表作】ストロベリーナイト』『MOZU』『流星ワゴン』など

【主な奇妙作】『過去からの日記』

 

自身初主演作である「過去からの日記」から12年ぶりの番組出演となった西島秀俊さんの「通いの軍隊」は、今年の日テレ夏ドラマ「時をかける少女」の原作者でもある筒井康隆さんの同名作品が原作となっています。

 

(本作の原作が収められた「おれに関する噂」は、「熊の木本線」「おれに関する噂」などの過去に映像化されている原作が収録されているのでオススメです)

 

エログロナンセンスが持ち味の筒井さんの作品ですが、世にもでも「最後の喫煙者」「走る取的」といった印象深い作品が多数映像化されていますよね。さらに、今回の映像化によって長年採用数第1位を誇っていた渡辺浩弐さんを抜き、史上最多10作品が採用された方になりました。

 

世間では世にも=星新一作品という印象が強い方が多いようですが、実際のところでは、筒井作品の方が相性が良いのかもしれませんね。

 

個人的には5年半ぶりの復帰となる佐藤祐市監督の登板にも期待したいところです。

◆ 第2話「クイズのおっさん」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:竹本友二 《 2 》

【主な代表作】 『8(はち)』など

【主な奇妙作】『人間電子レンジ』

 

脚本:宇山佳佑 《 3 》

【主な代表作】主に泣いてます』『信長協奏曲』など

【主な奇妙作】『幸せを呼ぶ眼鏡』『嘘が生まれた日』

 

演出:石川淳一 《 6 》

【主な代表作】メイちゃんの執事』『リーガル・ハイ』『フラジャイル』など

【主な奇妙作】『日の出通り商店街 いきいきデー』『不死身の夫』『復讐病棟』など

 

主演:松重豊 《 4 》

【主な代表作】孤独のグルメ』『HERO』『重版出来!』など

【主な奇妙作】『夢のつづき』『懲役30日』『地獄は満員』

 

主演:高橋一生 《 3 》

【主な代表作】信長協奏曲』『民王』『僕のヤバイ妻』など

【主な奇妙作】『ドラマティックシンドローム』『箱』

 

2013年の珍作「人間電子レンジ」と同じく漫画家竹本友二さんの 『おっさんの宴』が原作です。

本作もなかなかシュールな雰囲気を醸し出しているようですが、「いきいきデー」や「復讐病棟」など、ブラック作品が多い石川淳一監督が担当なので、あまり油断できない気もします。

 

これまで番組で脇役での出演だった松重豊さんと高橋一生さんのダブル主演作。

高橋さんに至っては、前回の助演から半年で主演になるので、過去最速の出世になるのではないでしょうか。「孤独のグルメ」ですっかり人気俳優の仲間入りをした松重さんとの絡みに期待したいですね。

◆ 第3話「美人税」

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原案:加藤公平 《 3 》

【主な代表作】 『夢をかなえるゾウ』『オルトロスの犬』『ロストデイズ 』など

【主な奇妙作】『自販機男』『人間電子レンジ』

 

脚本:高山直也 《 25 》

【主な代表作】NIGHT HEAD』『特命係長 只野仁』『匿名探偵』『最後のレストラン』など

【主な奇妙作】『サブリミナル』『懲役30日』『不死身の夫』『復讐病棟』など

 

演出:西坂瑞城 《 初 》

【主な代表作】ガリレオ』『ラスト・フレンズ』『リーガルハイ』『テディ・ゴー!』など

 

主演:佐々木希 《 2 》

【主な代表作】 『お天気お姉さん』『黒服物語』『スケープゴート』など

【主な奇妙作】『呪web』

 

今回唯一のオリジナル作品となる本作は、「呪web」から4年ぶりの出演になる佐々木希さんが主演を務めます。美人税、イケメン税といったものは大昔からよくネタにされてきましたが、なんでも古代ギリシャでは実際に導入されたことがあるんだそうです。

 

脚本の高山直也さんは、番組初期から名作を多数手がけてきたため、ファンの間で定評のある脚本家さんなので、いい感じにブラックな作品になりそうな気がする一方、番組初演出になる西坂瑞城さんは、今回唯一のフジテレビドラマ制作部所属のディレクターさんらしいので、共同テレビ陣とは違った新風を吹き込んでくれそうですね。

◆ 第4話「夢みる機械

【 スタッフ & キャスト 】(名前横は番組参加回数)

原作:諸星大二郎 《 3 》

【主な代表作】妖怪ハンター』『栞と紙魚子シリーズ』『諸怪志異』など

【主な奇妙作】『復讐クラブ』『城』

 

脚本:高山直也 《 26 》

【主な代表作】NIGHT HEAD』『特命係長 只野仁』『匿名探偵』『最後のレストラン』など

【主な奇妙作】『サブリミナル』『懲役30日』『不死身の夫』『復讐病棟』など

 

演出:松木創 《 8 》

【主な代表作】 『おわこんTV』『ラーメン大好き小泉さん』『馬子先輩の言う通り』など

【主な奇妙作】『未来同窓会』『呪web』『墓友』『蟲たちの家』など

 

主演:窪田正孝 《 初 》

【主な代表作】ゲゲゲの女房』『デスノート』『MARS~ただ、君を愛してる~』など

 

過去に「復讐クラブ」「城」が映像化されている漫画家諸星大二郎さんの同名作品が原作です。番組での採用は24年ぶりとのこと。

 

脚本は「美人税」と同じく高山直也さん、演出は1年ぶりの登板になる松木監督。昨年の「蟲たちの家」コンビですね。近年、ホラー作品をメインに活動されてきた松木監督ですが、ホラーだけでなくSFものも大好きな方らしく、学生時代からの諸星ファンだったそうです。予告を見る限りだと、これまでの松木作品とはまるきり違った作風になりそうで、今回一番期待している作品ですね。

◆ 雑感

史上最大のお祭り騒ぎだった25周年が終わり、新しい世にもの幕が開く第一発目となる今回の春SP。

初の4話編成+スペシャル映像や、あえて近未来的な設定をメインとしている箇所など、26年目の世にも奇妙な物語はまだ燃え尽きていないなと安心しています。

 

ただ、やはり気になるのが本編終了後に流れるというスペシャル映像。

各話に関係しているという発表だけなされていますが、これは各話の後日談なのか、それとも各話をリンクさせるための映像なのか、気になって仕方がありませんが、ただひとつ言えることはエンドロールの最後まで見逃せない!ということですね。

 

年に2回のお祭り。今年もファンの皆さんと一緒にたっぷり奇妙な世界を楽しみましょう。

 

世にも奇妙な物語 春の特別編は2016年5月28日夜9時より放送です。お見逃しなく!