8月に入り、ファンにとってそろそろ気になってくるのが『秋の特別編』。
既に撮影が開始されているという情報は掴んでいるので、今月末辺りには第一報が公式から出てくるのではないかなと思っていますが、今年は20周年企画が関わってくるため、放送間近まで完全極秘にしておく可能性もあり、どうなることやら……。
★ (8/16追記)
撮影を目撃された方のブログによると、江口洋介さんが出演されていたとのこと。他、堀北真希さん主演のロケが近々開始されるとの情報を確認。
これらに関しては、また詳細が判明次第お知らせします!
◆ 黒岩勉さんインタビュー
さて、今回最初にご紹介するのは、先日入手した『月刊シナリオ教室 2010年5月号』のインタビュー記事。
対象者は「自殺者リサイクル法」でドラマデビューした黒岩勉さん。番組に参加した経緯など、興味深い事柄が書かれていたので一部を抜粋してちょっとご紹介してみましょう。
━━シナリオデビューは「世にも奇妙な物語」の「自殺者リサイクル法」でしたね。これはオリジナル?
黒岩「ええ、『世にも奇妙な物語』はすごく書いてみたかった枠で、やりたいですと、編成の方にお願いしていたんです。そしたら『企画を出して』と言われて、4~5本のプロットを出させていただきました。
そのうち1本が通って、シナリオを書くことが出来ました。企画はいつも100本近く集まる、と聞いていたので、とてもラッキーだったかも……」
━━打ち合わせはどうでしたか?
黒岩「プロデューサーの方たちから、『こうしたらどう?』とアイデアが出て、プロットを直していったら、すっごく面白くなったんです。
(中略)
この枠というのはアイデア勝負なので完璧にコンペなんですね。実績とか関係なく、話が面白ければ採用されます。
プロデューサーは誰の企画だろうと、ちゃんと読んでくれますので、内容さえ優れていれば、間違いなく実現すると思います。その辺がフェアで分け隔てなくて、いいなあと思います。
ただ、今までに作られたものと似た様な話だと「もうやったよね」と却下になります。いかに今までにない新味のあるプロットを出させるか、ということです。
やはり、「世にも奇妙な物語」でアイデアが採用されるというのは狭き門なんですね。いや~、こういう裏話はマニアとしてはグッと来るものがあります。
ただ、ちょっと気になったのが、後半の『"もうやったよね"は却下される』という下り。う~ん…それにしては、キワドイ作品が近年いくつか存在しているような気も……(笑)。
スタッフの皆さん、秋SPは期待してますよ!
◆ CS再放送情報
続いて、毎月恒例CSの再放送情報。
9月は前回の02春に続いて『'02秋』の放送が決定。ブラック&サスペンス中心のバランスの良い回となっています。
第1話「採用試験」は、前回の「友達登録」から1年後に再び主演を務めた深田恭子が登場。「殺し屋ですのよ」「まる子と会える町」を手掛けた小林義則の世にも初の演出作品です。
第2話「知らなすぎた男」は、1991年の「悲鳴」から11年ぶりに佐藤浩市が主演を務めている作品。2004年には韓国でリメイクされただけあって、テンポの良い展開で最後まで見せてくれる一本となっています。片桐はいり、広田レオナ、叶美香ら個性的なキャスティングにも注目。
第3話「連載小説」は、星護演出によるサスペンス作品。脚本は同回の「採用試験」を手掛けた武井彩。星監督らしい映像表現、緊張感のある展開、そして主演の木村佳乃の三者が織り成す奇妙ワールドは必見。
第4話「声を聞かせて」は、加藤晴彦主演による正統派的なホラー作品。現在の『世にも』の中心スタッフとなった植田泰史の初演出作品です。
特筆すべきは、「エヴァンゲリオン」の綾波レイからハローキティまで幅広いキャラを演じている人気声優の林原めぐみが登場している点。ホラー好きだけでなく、アニメファン、声優ファンもチェックして損は無いはず!
第5話「昨日の君は別の君 明日の私は別の私」は藤原紀香主演によるハートウォーミングストーリー。脚本は「結婚シミュレーター」「48%の恋」などを手掛けた相沢友子。演出は「私に似た人」の中江功。
どこか「幸福の選択」や「if もしも」を思わせるパラレルワールドを舞台にした藤原紀香の一人二役の演技に注目。
今回のオススメは、ちょっと迷って第4話「声を聞かせて」を。なんと言ってもこのようなタイプのホラーは世にもでは珍しい部類でしょう。
声優さんがメインに近いというのも初めてのことなので、雰囲気も若干毛色の違う物となっています。さすが大御所声優である林原めぐみさんだけあって、徐々に悪意が混じっていく演技は必聴。オススメです。
ちなみに、ストーリーと関係ありませんが、個人的に怖いのが恋人役の市川実和子さんの眼力。なんとなく初見の時は「シャイニング」のシェリー・デュヴァルを彷彿とさせました……(^^;) 彼女もちょっと怖いんですよね。
さて、この『02秋』の再放送ですが、今回はいつもと少し違ってシリーズ初の『超解像リマスター版』での放送となります。
この超解像リマスター版、フジテレビONETWONEXTの番組の中では「東京ラブストーリー」「この世の果て」「ビーチボーイズ」「ビーチボーイズスペシャル」「OL三人旅・ナイル湯けむり殺人事件」に続く6番目の作品に。
「超解像リマスターって何だ?」という感じですが、フジテレビの説明によれば『超解像技術によってSD素材を高画質化し、HD素材に近づけて制作したマスター』とのこと。要は高画質化&14:9サイズのHD放送に近づけたものですね。
元が元なのでそこまで高画質にはならないでしょうが、しないには越したことは無いので見る側としては有り難い限り。ただし、ちょっと気になっているのが本来の画面サイズである4:3から14:9にして放送する点。
これってつまりあれですよね。HD放送のように横に引き伸ばすため、画面の上下をカットするわけですよね。日曜に放送している「ドラゴンボール改」みたいなことになるわけですよね……(^^;)
調べて見ると「この世の果て」では下に字幕が出る時だけ突然4:3に戻ったりと、見づらかったりしたそうなんですが……。心配です。こういう処理は正直どうなんでしょうか。前述の作品群らは今の所、超解像版の制作後は通常版の放送がされていないようですし。
オリジナル版を見たい人間としては、なんとか今後通常版の放送をフジテレビさんにはお願いしたいです!