世にも奇妙な物語 ブログの特別編

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「レンタルラブ」日韓比較

前回に引き続き、今回は「誰も知らない話」第2話「レンタルラブ」の日韓比較を。

 

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まずはタイトル場面。ここだけで既に違っていますね。


オリジナルでは赤ん坊の泣き声と共にタイトルが表示されますが、リメイク版では、手術シーンに始まり、子育てシーン、ボール遊びをするシーン……と、世界観を説明しつつのナレーションを流しながらのタイトル表示に。

 

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次はモニターに映るレンタルロボットサービスのCM。オリジナルがカラフルな色合いなのに対し、リメイクは青を基調にごくごくシンプルな作りになっています。

 

……が、韓国では父親ロボット役の人がそのまま出演しているので、ずっこけそうに(笑)。かなりネタバレになりますよねこれ(^^;)

 

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続いて主人公。飯島直子さん演じる『小百合』という名前を意識してか、キム・ボギョンさん演じる韓国版の名前は『ユリ』に。(日本と同じく韓国でも『ユリ』は一般的な名前とのこと)。

 

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お次は主人公の息子。オリジナルでは『純』だった名前が、リメイク版では『ピン』に。韓国版の方が演技面でたどたどしい印象です。

 

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続けて、特殊な手袋を装着して画面に向っている、いかにも近未来っぽいシーン。


リメイク版はメールを読んでいるようですが、オリジナルは何をやっているのか未だによくわかっていません(^^;) 恐らく陶芸…?

 

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本作のキーマン、レンタルロボットの太郎(韓国版はテホ)がやってくるシーン。この辺り含めて、本作はオリジナルに忠実な流れですね。

 

以降、息子とロボットが仲を深めていくわけですが、ちょっと気になったのが二人でテレビゲームをするシーン。オリジナルがイマドキの3D格闘ゲームで遊んでいたのに対し、リメイク版では何故かスーパーファミコンストリートファイターをプレイしています……(笑)

 

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今度は、傷ついた小鳥を「壊れている」と主人公に語るシーン。オリジナル版では庭園でしたが、リメイク版では妙なポールが3本立っているシュールな空き地。

 

近未来感を出そうとするために申し訳程度に美術さんが立てた物なのか、それともロケ地の「芸術村」に元々あったのか不明ですが、真面目なシーンとのアンバランス感に、ちょっと笑ってしまいました……(笑)

 

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そしてロボットが回収され、主人公が助けに向うシーン。映像面でもオリジナルを意識しているのがよくわかりますね。

 

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続いて、主人公自身がロボットだと発覚するクライマックス。オリジナルでは顔がふたつに割れますが、韓国版だと顔パーツは左右へのスライド収納に。


このロボット顔を出すまでのやり方にも大きな違いがあり、額に赤い光を当てているオリジナルの方法から、韓国版ではうなじの辺りを押すものに改変されています。

 

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最後はラストシーン。オリジナルではCM→遊園地で終わりになっていますが、韓国版では、遊園地→街頭テレビに映るCMでENDというアレンジに。

 

CMのテイストも、明るめだったオリジナルとは打って変わり、韓国版は淡々とした不気味な雰囲気に。個人的にはこっちのアレンジの方が好みでしょうか。

 


 

この韓国版「レンタルラブ」は、放送後に放送局へいくつか苦情が寄せられており、いくつか挙げてみると「世にも奇妙な物語の1作品の完全な盗作だ」「盗作に気づかないと思っているのか」「日本人がこの盗作番組を見たらどういう気持ちになると思いますか」「TV番組まで模倣とは悲しい」などなど……。


エンドロールには、きちんと『原作:日本テレビドラマ「レンタルラブ」』と表記されていたものの、素早く流れているためきちんと見た方もきっと少なかったはず。とあるサイトでは、番組プロデューサーじきじきに釈明を行う書き込みまで。

 

この件について韓国のサイトを色々調べてみましたが、『誰も知らない話』自体を話題にしているどのページを見ても、大半が盗作に対する怒りの記事で、世にも奇妙な物語の公式リメイクだと書いているのはたった1つ。

 

第1弾「金曜サスペンス」が、世にも奇妙な物語のリメイク番組だと言うのは、向こうのコアなファンには常識みたいですが、深夜にひっそりと放送されたこの番組に関しては、あまりに知名度が低い模様。

 

 

さて、これまで過去3回に渡って「誰も知らない話」のOP、第1話、第2話をご紹介してきましたが、海外リメイク版としては番組の良さに忠実である良いリメイクになっていたのではないでしょうか。苦労して韓国からDVDを取り寄せた甲斐もあったというものです。

 

ここまで来れば、残すリメイク第1弾「金曜サスペンス」がますます見たくなってきますが、SBSの録画販売サイトでは取り扱っていないようなので、見ることは難しそうです。「ミッドナイトDJ」と「追いかけたい」のどちらも、好きな作品なんですけどね。

 

世にも奇妙な物語マニアにとって、満足の日々はまだまだ遠そうです。